今回は、日本と欧米の釣り方をミックスさせたコイ釣りの新スタイルで70cmオーバーの野コイ2匹と67cmのニシキゴイをゲットしたのでレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)
のべ竿とボイリーでコイ釣り
コイ釣りは投げザオにリールのタックルで挑むのが常識だ。エサは練りエサやイモ、コーンを使う。今回は、サオはのべ竿、エサはボイリーで釣る。のべ竿はある程度条件が制約される。川幅が広くない場所、透明度が高い川で有効だ。
ボイリーはイギリス発祥のコイ釣りエサ。見た目は丸く、硬い。最初見たときは本当にこれでコイが釣れるのか疑問に思った。しかし、世界的にボイリーは当たり前のエサとして流通しており、日本で広まったのは十年ほど前だと思う。
ボイリーの利点はエサ持ちの良さにある。硬いので水中で溶けにくいい。また大きさは12~20mmで小魚などの外道に邪魔されにくい。香りが良くバリエーションに富んでいる。丸いのでコイが吸い込みやすい。栄養価が高くコイに好まれる。
仕掛け
仕掛けも特徴がある。ヘアリグと呼ばれるハリス仕掛け。ボイリーは硬いので直接ハリに付けられない。強引に付けようとすればバラバラに崩れる。ハリスの端線を長く残し、そこにボイリーをぶら下げる仕組み。
ハリはむき出し。コイはエサを捕食するとき吸ったり吐いたりする。そのときにハリ掛かりしやすい仕組みになっている。
杉ケ瀬上流のトロ場でサオ出し
10月下旬、長良川の郡上大和の杉ケ瀬上流のトロ場にニシキゴイが泳いでいた。事前にボイリーをまきエサしておく。この工程は日本でも欧米でも変わらない。コイ釣りにおいてまきエサは重要だ。
2日ほどまきエサをしていざ釣り開始。しかし、サオを伸ばせばコイは警戒してボイリーの周りをウロウロするばかり。揚げ句の果てには流芯脇へ逃げてしまった。
リールタックルを使った通常のブッコミ釣りなら釣れるまでに時間がかかるパターンだが、ノベザオなのでコイの目の前にボイリーを運ぶのはお手のもの。そしてコイの目の前にボイリーを持っていくと興味津々。
67cmニシキゴイをキャッチ
ついにボイリーを吸ったり吐いたりした。そしてイトが横へスライドした。食った。サオは根元から曲がりイト鳴りがする。この重量感とトルクのある引きがたまらない。
何度か息を吸わせて取り込んだニシキゴイは67cmあり、よく肥えていた。写真撮影後、このコイはリリースした。