夏のパヤオでは3連続ボウズとなり、厳しいキハダ釣行となった。ロマンを求める釣りには仕方ないこと。10月後半から志摩沖ではビンチョウ(ビンナガ)が釣れだしたので、11月5日に三重県志摩市和具の遊漁船に単独釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋)
志摩沖でトンジギ釣行
情報ではかなり上向きで、連日タネトンを始め40kgを超えるメバチやキハダが釣れていた。前日には何と54kgのキハダと20kg近い中トンが2匹釣れている。
出船は午前5時45分。私は予約順でトモを選択。この釣りは体力勝負。すでに電動ジギングに切り替えて2年弱だが、ようやくビーストマスターに慣れてきた。
ポイントまでは約1時間で到着。前日大物を釣り上げた辺りには遊漁船が10隻ほど集結。船長から「100mラインを流してください」と声がかかった。
前日は8時半ごろから時合いとなり、沖上がりまでポツポツとアタリは続いたと言う。期待は膨らむ。風も思ったほど強くなかったので、あいや~ロングシルバー280gで開始した。いったんラインを120mほど出して、マニュアルモードの一定速度で緩やかにシャクリを繰り返す。
電動リールのメリット&デメリット
280gでは指示ダナの往復には3回が限度。ライン角度が45度を超えると回収しなくてはならないからだ。信頼をおいてパイロット的に使っていたウロコジグ400gのシルバーはこの夏パヤオに取られ、ロストしていた。
今持っているのはイワシカラーとブルピンの2本。強く吹く風に早速イワシカラーに替えると、指示ダナの攻めは容易になり4~5回攻めることが可能となった。
電動ジギングのいいところは、正確なライン出しと巻き取りの速さだ。指示ダナを正確かつ効率的に攻めることが可能で、最大の利点は疲れ知らずであること。
一方難点は潮が効いているタナの重みを見落とし気味になること。疲れ知らずをいいことに、単調な作業を繰り返すことになりがちだ。ゆっくりリーリングしながらシャクるときに重みを感じることがポイントになる。
厳しい状況のなかヒット
僚船からいきなりキハダが釣れたとの情報が飛び込んできた。これに続き、大判カツオも釣れだしたとのこと。それに引き換え、本船は全くバイトなし。厳しい状況は続いた。
9時を過ぎたころ、風が緩やかになってきたので、あいや~ジグに戻した。9時半ごろ、ライン角度が45度を超えて、160mほどラインが出ていただろうか。ティップが突然引き込まれた。アワセを入れたが、効いていないのか、思ったほどの重量感はない。
高速巻き取りのスイッチを入れ、ラインを張ってもう一度強くアワせる。すると魚が走りだし、ドラグが滑りだした。しばらく電動で巻いてみたものの、停止状態が続くのでピックアップボタンに切り替え、ポンピングしながら巻き上げた。
良型カツオゲットもリベンジ誓う
テンションが消え、バレたと錯覚するほど上向きに魚が走ったが、残り50mから強い引きに変化した。大した重量感でないので、小トンかカツオだろうとリーダーまで巻き取る。船底への接触を回避するため、船べりから体を乗り出し2回ほど回したところカツオと判明。無事にタモに収まった。
良型のカツオで7kgはあるだろうか。本命ではないが、久しぶりの釣果は本当にうれしい。この後、ミヨシのアングラーにもカツオがヒット。同型を取り込んだ。
この後、午後2時まで粘ったが、本命の魚信が届くことはなかった。トンジギはシーズンに入ったばかり。とにかくロマンの1匹を目指して足しげく通うしかない。皆さんも志摩沖に挑戦してはいかがだろう。
<週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋/TSURINEWS編>
出船場所:志摩市和具