イカダがクロダイの独壇場と思われていたのははるか昔。すでに五目釣りファン、エギングファンも多く訪れているが、新たにライトソルトゲームの可能性を探るために、週刊釣りニュースAPCで一宮の釣具店CALYPSO(カリプソ)の店長の大宮好騎さんとともに10月6日に三重県・南伊勢町内瀬の内瀬釣りセンターを訪れた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
チビメッキと戯れる
早めの昼食の後、イカダの際まで極小サイズのメッキの姿が見えた。早速3.5gのメタルジグを入れると、まとわりつくようにチェイスするチビメッキたち。ヒットしたのは10cmほどのロウニンアジだ。いくらメッキでもこのサイズでは……と苦笑いの大宮さん。
オオモンハタを釣りつつチビメッキを戯れていると、岡本船長が見回りに来てくれた。「対岸寄りでちょいちょいナブラが沸くけどその近くのイカダに行ってみるか」。渡りに舟とばかりに荷物をまとめ、対岸に近いイカダに移動となった。
良型メッキ猛ラッシュ
移動してすぐ、いきなりメタルジグを真下に落とした大宮さんのロッドが曲がる。上がってきたのは16~17cmのロウニンアジ。ようやくメッキらしいメッキだ。
周りにはベイトらしきモジリも見え、雰囲気は抜群になってきた。だがキャストしても全く反応はなく、ヒットするのは全てイカダの真下。そして移動時に岡本船長から聞いたが、ベイトは極小シラスのようでジグを7gに替えると全く反応せず、3.5gだとすぐに食ってくる。これほどセレクティブな状況は想定していなかった……。
ルアーが軽くなれば太めのリーダーは使えない。メッキはともかくシオが相手となると、非常に悩ましいところだ。
そして徐々にメッキがサイズアップ。ロウニンアジが多かったが、ギンガメアジが多くなりサイズも23~24cmも交じるようになってきた。大宮さんは3連発も披露。このサイズになるとファイトも強烈だ。
そしてメッキの後ろについてきたのは、まゆ毛のような8の字が鮮やかな茶色い影。シオだ。朝のリベンジの瞬間だ。
シオへのリベンジならず
そしてついにヒット。朝以上の手応えだが、今度はロープから離れている。次から次へと繰り出される突っ込みに耐える大宮さん。今度こそ獲れる!と私が確信した瞬間、またもや……。やっぱりカンパチ、馬力がツバスやハマチとはケタが違うようだ。
この日はベイトの関係だと思われるが、小さいジグにしか食わない状況で、小さいジグはリーダーが太いとちゃんと動いてくれない。ジグを大きくすれば食わない……というジレンマに陥ってしまった。
そして数匹のメッキを追加して、午後4時半に終了。釣果はマゴチ、ワニゴチ、メッキ、エソ、オオモンハタと十分すぎるほどだったが、3度やられてしまった大宮さんの表情は、悔しさの方が大きく出ていた。
ルアーゲームのニューフィールドとしてのイカダ、もちろん場所や時期にもよるが、十分人気が出る可能性はありそうだ。陸っぱりもいいが、ぜひ一度イカダルアーゲームにも挑戦していただきたい。