不安定な陽気が続くもののようやく暑さが落ち着き、秋ベラ釣りのシーズンとなった。大場所への落ちベラを狙えるのが茨城県潮来市を流れる潮来前川。水郷情緒あふれる最高のロケ―ションのなかで、北利根川や鰐川育ちの美形地ベラの強引を味わいたい。街中の辻大橋から出島橋間に絞って紹介しよう。
潮来前川の概要
潮来前川は常陸利根川と鰐川を結ぶ約8kmの河川。
水深は2本前後で、曲松ワンドの東側にある大洲水門から下流は延方水路と名前を変え、米島水門を経て鰐川に注ぐ。
辻大橋から出島橋の約800mの区間は街中と呼ばれ、川幅は12~15mほど。両岸とも平護岸のため、スノコかミニ釣り台でOK。木々が多いので風には強い。
南岸は後ろの道路のほとんどが駐車可能。草木を刈って入釣すれば、ポイントを一人占めできる。
一方、北岸は駐車スペースが少ないうえ周囲に住宅が多い。駐車場やエンジン音、話し声など、住民の迷惑にならないように配慮してほしい。
詳細ポイント紹介
辻大橋から100mほど前川橋寄りの川幅が少しずつ広くなる南岸の小屋付近は、モジリが多く釣り人をよく見かける。私も以前にいい釣りをした経験がある。
辻大橋と千石橋間は南北とも足場がいい好ポイント。千石橋と潮来大橋中間の北岸にあるごみ収集所前は、土管を中心にポイント差なく釣れる。
潮来大橋から出島橋間は、いつもモジリが多い。南北ともポイント差は少ないが、そのなかで潮来大橋際と集会所前付近は、これまでに何回も大釣りを経験している。
ドボン釣り
水位の増減や流れの強弱が激しいので、中・外通し釣りがいい。底がきれいな場所が多く、ドボン釣りでも明確なアタリをだすことが多い。
竿は10~15尺ほどで、モジリの多いラインを狙う。
変化する流れの強弱に合わせて、オモリやウキをこまめに交換することが大切。ウキの動かない時間を、少しでも短くしたい。
ジャミが多いときは、オモリ、ウキともワンランク大きくすると釣りやすい。
強烈な流れになったときは、2号のオモリを使用することもある。そのような場合は、カンザシウキがあると沈没しないで済む。
エサはグルテンセットか両グルテンが基本。常に流れがあるうえジャミも多いので、自分が思っている以上にエサ持ちが悪いので注意したい。
流れの弱いとき
流れが弱いときは、バランスの底釣りができるチャンス。その場合、今の時期なら両ダンゴでも追ってくれるだろう。
以前、秋口に竿11尺両ダンゴの底釣りで、尺上ばかり30枚台を記録したことがある。
なお、北岸は護岸の最前部が10cmほど高くなっている。入釣する際はスノコや釣り台を各自工夫し、転落などしないように注意してほしい。
<週刊へらニュース APC・五木田富雄 /TSURINEWS編>
潮来前川
潮来大橋周辺