周年狙えるターゲットではあるものの、秋の気配を感じ始める9月の声とともに出船する船宿が増える釣り物の代表格がカワハギだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・田中義博)
弁天屋でカワハギ釣り
東京湾では出船港にもよるが、竹岡沖、鴨居沖、久里浜沖、下浦沖、勝山沖、剣崎沖とポイントが豊富で、それぞれのエリアの特色を把握しながらカワハギ釣りを楽しむことができる。
金沢八景の週刊つりニュース協定・弁天屋(瀬戸橋)も9月3日(土)からカワハギ乗合をスタートさせるということで、その乗合初日に釣行した。
舵を握るのは糟谷武彦船長。「初日に取材?プレッシャーだなぁ。狙う竹岡沖の傾向や、今シーズンがどんな状況なのか、まったく模様もわかってないからね。まぁ、実績あるポイントを回りながら確かめていきましょう」と話してくれた。
集まったファンは12人。両舷6人ずつに分かれて入り、私は右舷ミヨシ。定刻の7時15分に出船。45分でポイントの竹岡沖に到着する。
本命カワハギ続々登場
「まだどこに魚が着いているのかわからないので、浅場からスタートしていきますね。水深は12mです」と船長のアナウンスでスタートとなる。
海象はナギで北寄りの風が3m程度。満潮が9時半すぎだが潮の流れはほとんどなく、風に押されてゆっくりとトモ方向へと船は流れていた。
ひと流し目からいきなりスイッチが入る。右舷トモの手塚さん(三鷹市)が船中ファーストヒットを手にすると、左舷トモの滝本さん(金沢区)、右舷トモから2番目の一瀬さん(横浜市)と小型ながら立て続けに本命が登場。
29cm頭に良型も
小型ばかりかと思いきや、右舷トモから3番目の伊藤さん(川崎市)に28.5cm。左舷トモから2番目の藤井さん(横浜市)は26cm。さらに右舷ミヨシ2番・3番の小野田さん(横浜市)夫婦の奥さんに、当日最大となる29cm。旦那さんにも27cmが登場。ファインダー越しの皆さんの笑顔がその嬉しさを物語っていた。
同じエリアを流し換えるのは2回ほど。状況を把握すると船長は場所を移動。次に入ったのはやや南下した水深15m。船はトモを潮先にゆっくりと流れ、ここでもトモ側から釣れ始まった。
手塚さんと藤井さんは連釣。左舷トモから3番目の小曾根さん(横浜市)もこの流しで初顔。ミヨシ寄りは蚊帳の外だったが、左舷ミヨシ1番・2番に入った福岡さん夫婦(港区)の奥さんと左舷ミヨシから3番の畑さん(川崎市)もこの流しで本命を手にしていた。
群れをとらえ連続ヒット
スタートから1時間。残りは福島さんの旦那さんだけとなり、船長はまた次のポイントへと船を移動。水深12mで再開となり、ここで私も実釣スタート。
竹岡沖は砂地が広がるなかにツブ根が点在し、カワハギはそこに着く傾向が強い。ミヨシ寄りは潮下となるため、船下ではなくキャストで仕掛けを投げ入れて狙う筋を変えて、オモリから感じる底質の変化に集中する。
硬い感触があったら、仕掛けを止めてゼロテンション。少しでも違和感があったら下オモリは動かさずに、タタキを入れて仕掛けのテンションをコントロールするイメージで誘いを入れた。
すると、それまで手感だけで竿先には出なかった気配が、徐々に目感でもわかるアタリに変化。アタリの質も力強く断続的な動きに変わった時が口の中にハリが入った合図。ハリに掛けるというイメージではなく、魚の重さを竿へと乗せ込むようなイメージでアワセを入れた。
姿を見せたのは13cm程度の小型。このサイズが溜まっている場所があり、うまく仕掛けが入ると数を伸ばしていくことができた。1時間で同サイズを10尾キャッチしたが、小型のためすべてリリース。