イカとタコは本当に海外では食べられないのか、日本や海外の消費量について調べてみました。
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タコが好まれていない理由
イカについては、ヨーロッパでは古くから食文化として広く多くの国に定着しています。
しかしながら、タコについては日本や韓国、タイなどのアジア以外ではあまり食材としての認知は高くなく、収穫量が世界一の中国でも消費量は多くありません。イカに比べて漁獲量が少ないこともその証明ともいえるでしょう。
タコが食材として食べられない理由としては、一部の国では宗教上の理由から鱗のない魚介類は汚らわしいものとされ、「デビルフィッシュ」と呼ばれ忌み嫌われているからです。
ヨーロッパではイタリアやスペイン、ギリシャや南フランスなどの地中海沿岸地域の国では普通に食されていますが、ヨーロッパのそれ以外の地域では食材として目にすることはほとんどありません。
近年では健康志向の影響から中国やアメリカでも消費が増えつつあるようですが、まだまだマイナーな食材からは脱却できていないと言えます。
日本で消費される理由は?
イカについては世界中で広く食されていますが、タコが日本でこれほど多く食べられているのはもしかしたら、関西発祥のあの料理が理由かも知れません。
あの食べ物がある限り、日本の消費量が海外諸国に抜かれることはきっとないでしょう。
<近藤 俊/サカナ研究所>