真夏の日差しの中でも川に入れば涼しく、川面を渡る風を感じ、野アユが掛かり目印がスパッと飛ばされれば暑さも忘れさせてくれる盛夏のアユ釣り。引きも良く食味も最高で、まさに日本の夏の風物詩といえるだろう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・小関孝夫)
仕掛け選択は事前情報で
日に日に成長する盛夏のアユ釣りでは釣り人の技量に合わせ、釣り場やアユのサイズに合わせた仕掛け選択が重要だ。
オトリアユを泳がせ野アユを狙う「循環」を繰り返すアユのトモ釣りは細い仕掛けでは仕掛けを切られ、太い仕掛けではオトリが弱り循環がスムーズにできなくなる。
釣行する河川で釣れるアユのサイズや釣り場の特徴など事前に漁協や釣具店に確認し、仕掛けやハリを用意しておくことも釣果アップにつながる方法だろう。
「数」or「型」の釣り場選び
盛夏のアユ釣りで数を釣りたい時は水深のあるトロ場やチャラ瀬(水深の浅い瀬)を釣ることが多く、数は出ないものの型が良く引きが強いアユを狙う時は押しの強い瀬を釣るのが私のパターンだ。そして、川石の状態やアユの姿をしっかり確認して川に入ることにしている。
アユが多い所は川石が磨かれ石の色が際立って見える。偏光サングラスをかけ水中を見てアユが石に付いた苔(こけ)を食(は)む姿が確認できれば釣果に期待がもてる。
オトリ管理は細心の注意を
オトリの取り扱いに最も気を使うのが盛夏のアユ釣り。水温の急激な変化に弱いアユはオトリ店の水槽の温度と川の水温が同じことが理想だが、水温の低い地下水などで管理されている水槽から水温の高い川へ急に移し入れることはアユを一気に弱らせる行為となるため注意が必要だ。
ゆっくり河川の水温に慣れさせる「水合わせ」が重要となる。車で長時間移動する際も水温上昇を抑制するためペットボトルに水を入れ凍らせたものを容器の中に入れ水温の安定を図るなど気を使うことが快適に釣りを展開するコツ。