6月10日(金)、茨城・鹿島新港の桜井丸へショウサイフグをターゲットに釣行した。随所で反応が見られたものの荒れの影響で今いち活性が上がらなかったが、良型ぞろいとなった釣行の模様をリポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)
桜井丸でショウサイフグ釣り
梅雨の晴れ間となった6月10日(金)、2人の釣友と茨城・鹿島新港の桜井丸へショウサイフグをターゲットに釣行した。
出船前、舵をとる桜井正雄大船長に様子を伺うと「この一週間は北東風が強く、出船できる日が少なかった。底荒れの影響が残っていなければいいのだが」とのこと。桟橋に行くと、ルアーや根魚五目狙いの釣り客で大にぎわい。私たちは大型の27号船に乗り込み。片舷4人ずつに分かれて座る。私は左舷トモに入る。
このところ、カットウエサのアオヤギが品不足で、船宿に用意されているのは、赤貝とアルゼンチンエビ、釣友たちはアオヤギを調達してきたとのこと。
本命顔見せも活性は微妙
5時前、桟橋を離れ港外へ。南東の微風で海上は一見穏やかそうだが、ウネリが残っているのが気にかかる。30分ほど北上したところでスローダウン。反応を捉えると軽く制動がかかり「はい、いいですよ。水深は32m」と投入の合図。
竿の弾力を活かし、仕掛けを前方へ振り込む。カットウが着底したらイトフケをとり、オモリが底に着くか着かない程度のゼロテンションを保ってアタリを待つのだが、アップダウンがあり保持するのが難しい。
そんななかでも、穂先に明確なアタリが出た。短く鋭いアワセを入れると、ズッシと確かな手応え。薄濁りの海中から、白っぽい魚影がボーッと浮上してきた。竿の弾力を使って抜き上げた第一号は30cmほどの本命。早くも片目が開き「今日はいけるかも」と内心ニンマリしたが、あとが続かない。
右舷トモの釣友・町田さんも「早々に顔を見たので期待したが次がこないよ」と首を傾げている。やはり底荒れの影響が残っているのか、反応があるにもかかわらず魚の活性が上がらない。
船中大型も登場
船長は食い気のある魚群を求め、次つぎに新たなポイントを探索していく。釣り人もエサやオモリのカラーを替えて、何とかアタリを出そうと努力する。
右舷胴の間では、2人の女性アングラーが奮闘中。福井さん(坂戸市)が卓越した釣技を披露し良型ショウサイフグを掲げて「沖釣りはアジ、カワハギからマグロに至るまで何でもやるが、ショウサイフグの微細なアタリを捉え、アワセが決まった時のズシッとくる衝撃がたまらない。それに食味はいうまでもなく絶品だから好きな釣り物です」と笑顔を見せる。
同行の女性も取り込んだ大型本命を揚げてくれ「私もショウサイフグにぞっこんなので、付いて来ました」とこちらも笑顔。
本命続々登場
「おっ、これはよさそうだ」との声に町田さんに目を向けると、湾曲した竿を捉え楽しそうに巻き上げている。やがて良型本命を抜き上げて上機嫌。
左舷ミヨシの山下さん(千葉市)もフグの釣趣に惹かれて通うアングラー。「型がいいから10尾も釣れれば十分だけどね」と言いながら微細なアタリを逃さず仕留めている。
釣り座に戻って私も納得サイズを追釣した直後に、ズシッと衝撃があり巻き上げにかかると異様に暴れる。海面を割ったのはショゴ(カンパチの幼魚)。