私は基本はエサ釣り派なんですが、たまには毛針も……。というわけで、この河川の変化を見逃さず、疑似餌(毛針)仕掛けでカワムツ釣りに挑んでみました。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター中辻久範)
毛針釣りシーズン突入
3月中旬に急な気温上昇があり、和歌山県北部の各河川では、例年よりも早く淡水魚が群れをなしております。また、もう一つ例年よりいち早く水面上にも変化が表れました。それは羽虫がポイントの上を飛び交っていることです。
日本式毛針釣り本来のシーズンは、私が釣り師匠に教えられたのは、だいたいゴールデンウイーク頃からだと教えられました。師匠曰く「夜に自分の部屋で蚊の飛ぶ音が聞こえ出したら、シーズン開幕」と。なるほど、別名毛針仕掛けは蚊ばり仕掛けとも言いますからね。納得!
落とし毛針仕掛け
師匠に習った頃(30年ほど前)は市販のオイカワ用毛針仕掛けにはオモリが付いておりませんでした。仕掛けを沈まさずに流れ(瀬)に乗せて仕掛けを流し、瀬に出ているオイカワを食わせるというものでした。
私が19歳の時にこの仕掛けをカワムツ釣りに活かすことはできないものか、と考えました。オイカワのみならず、カワムツも羽虫を捕食することは分かっていましたから。カワムツはオイカワと違い瀬より淀みを好む魚です。従来の毛針仕掛けの一番下の針上5cmに2Bガン玉を付けて淀みを狙うと的中。毛針仕掛けは落とし込んでも使えるという確信に変わりました。
メーカー品も登場
それから15年ほど後にS社がこの毛針仕掛けをリリースされました。仕掛けパッケージの狙える魚種にはカワムツの名も入っております。
私はS社に打診した訳ではありません。しかし、この仕掛けがリリースされるということは、考えることは一般アングラーにしてもメーカー様にしても皆一緒ということだったんですね。
カワムツ釣りにこの落とし毛針仕掛けを使用する時は、着水音を利用します。わざと淀みにドボンっと音を立ててカワムツの気を引きます。一旦は仕掛けから群れは遠ざかりますが、その後再び仕掛けにカワムツは飛びついてきます。(活性が良ければの話ですが)この要領でなおかつ足を使い、各ポイントを攻め歩くのです。
落とし毛針でカワムツ釣り
3月25日(金)午前11時より和歌山県橋本市杉尾付近を流れる東谷川にカワムツ狙いで釣行しました。この河川、だいたいどのポイントも川幅が5mまでの小河川です。
仕掛けパッケージにはリール竿使用と書かれておりますが、のべ竿で充分どのポイントでも攻めることができます。
そこで使用したタックルはSZM岩清水3.6mカーボン製渓流竿にミチイト1.5号2.5mを頭糸にしてこの市販仕掛毛針仕掛けを括りおおよそ竿と同じ長さの仕掛けにします。準備はこれでオッケー!あとは各淀みのポイントにドボン、ドボンっと仕掛けを落とすのみです。
8cmカワムツ登場
この河川での釣りは初めてやったんですが、仕事現場の近くなので事前に観察しておきました。観察した時点で水面上にはしっかりと羽虫が飛んでいました。第1ポイント堰堤下のポイントにまず何回かドボン、反応なし。あれっ?粘りません。すぐに上流のポイントに移動ですかさずドボン。
エサをいちいち付け変えなくていいので楽ですね。3回目のドボンで魚影が毛針に飛びついてきました。
シモリが引き込まれて向こう気味にあわすと8cmのカワムツゲット!このガバッと飛び込んででくるアタリがこの釣りの醍醐味なんですよね。毛針に勢いよく飛びついてくる魚影は圧巻ですよ。