アタリを捉えることが難しく、〝エサ取り名人〟の異名を持つカワハギ。秋の本格シーズンを前に、8月1日(水)、剣崎沖が解禁。これを機に狙うポイントが徐々に広がりを見せていく。〝夏カワハギ〟とも呼ばれるシーズン初期の注意点や釣果を伸ばすためのポイントについて解説する。
開きアワセ
前記の「聞きアワセ、たるませ、タタキ、ゼロテンション」の誘いは、カワハギ釣りにおけるベーシックなスタイル。底から50cm~1mの幅で仕掛けを上下させる。
なかでも誘い下げる動きを意識しながらオモリを着底させていくことが重要。上への誘いでカワハギに付けエサをアピール、誘い下げで最も捕食しやすい姿勢を作ることが狙い。
また、誘い下げる際にスピードを変化させたり、小刻みに揺らすのも有効。下げのときアタリがでることは多いが、このときの小さなアタリでアワセを入れてもハリ掛かりすることは少ない。
そこで、そのアタリを感じたままオモリを着底させ、直後に竿先からオモリのテンションを抜いて、ミチイトを張らず緩めずの状態を保つのがゼロテンションだ。
ゼロテンション(ゼロテン)
誘い下げている間はエサが動いている状態で、捕食しづらい状態だったものが、ゼロテンでは、エサを吸いやすくなるため、アタリが断続的に大きくでる。
シグナルをキャッチしたら、ゆっくりと魚の重さを竿に乗せ込むようなイメージでハリ掛かりへと促す。
中オモリや集寄を仕掛けの上部に付けている場合、仕掛けを動かしやすくなるため、ゼロテンからさらに仕掛けを送り込んでたるませる誘いが可能となる。
また、ゼロテンで中オモリや集寄だけを動かす誘いがタタキとなるので、活性によって組み合わせてみても面白い。
注意が必要なのは誘いすぎが逆効果になることがある…ということ。浅場でエサを追う産卵からの回復個体を狙うため、産卵後でナーバスになっていることもある。
エサが豊富な浅場はエサ取りが多いので、誘いの多用はエサ取りにアピールして、寄せてしまうケースが考えられる。
ただ、日によって状況が異なるため、その日の状況で聞きアワセとゼロテンを軸に組み合わせていけばいいだろう。