伊藤さとしのプライムフィッシング【チョウチンウドンセット:第4回】

伊藤さとしのプライムフィッシング【チョウチンウドンセット:第4回】

伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「チョウチンウドンセット」。今回はアタリを出すために必要なテクニックについて。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース伊藤さとし)

アバター画像 TSURINEWS編集部

淡水の釣り ヘラブナ釣り

どんな場所がいい?

厳寒期のチョウチンウドンセットにおいて、アタリをいかに出すか。前回はおもにウキについて考察しました。今回は?

伊藤 さとし

「やはり、何と言っても竿の長さ(タナ)だろうね。あとは入る場所」

 

伊藤さとしのプライムフィッシング【チョウチンウドンセット:第4回】誘いを掛けやすい竿の長さで(提供:週刊へらニュース伊藤さとし)

それはチョウチン釣りですから、できれば水深があるポイント、管理池で言うなら浮き桟橋がいいですよね?岸から急に深い釣り場なんて、あまり聞いたことないですし。

伊藤 さとし

「そうだね。他にどんな場所がいいと思う?」

 

いくらチョウチンと言っても、やはり向かい風では釣りづらいですから、風を背にできる場所。

伊藤 さとし

「それは道理だけど、日曜日とかではそうもいかなくない?むしろ風の影響を受けづらい釣り方なんだから、向かい風をあえて選ぶって方法もある。それなら混雑しない場所を選べるから、人災の影響も少ない。まあそうなれば、寒さは覚悟しなきゃいけないけど」

 

日当たりがいいなら風向かいでも我慢しますが、それほどのメリットがありますか?

伊藤 さとし

「それはやってみなければ分からない。あとは何と言っても、竿の長さだろうね。つまりは、何mの水深を狙うか」

 

タナは水深の半分以上

でもタテ誘いのことを考えれば、竿は短いほど誘いをかけやすいですよね?

伊藤 さとし

「そうだね、それは絶対だ。でも今の時期に8尺タナでアタるかな?」

 

そこが問題ですね。何か基準みたいなものがあればいいのですが…。

伊藤 さとし

「まずは、直近の釣況だろうね。何尺の竿で釣れているか。釣れているなら、まずはその長さの竿を出すのがセオリーじゃないかな」

 

参考値が少ない時は?

伊藤 さとし

「その場合は、チョウチンでは釣れていないとも考えられるけど、それでもチョウチン釣りをやるなら水深の半分以上、もしくは三分の二が目安じゃないかな」

 

伊藤さとしのプライムフィッシング【チョウチンウドンセット:第4回】どの水深を狙う?(作図:週刊へらニュース伊藤さとし)

水深5mなら13尺前後で、4mなら10尺程度ってことですか?

伊藤 さとし

「そうなるね。もっと深い釣り場もあるけど、それでも15尺竿を出せば水深の7割前後は狙えるでしょう。それに、そのくらいの長さなら、誘いをかけるのも苦ではないだろうしね」

 

スタート時はそれでいいとして、その長さでアタリがなかったら?

伊藤 さとし

「触りもまったくないのなら、底ギリギリを狙うのが一般的かな。何なら底に着けてしまってもいいかもね」

 

ハリスの太さも要注意

それでは段差の底釣りになりますよ(笑)。

伊藤 さとし

「アタらない釣りを続けててもねぇ。どうしてもチョウチン釣りにこだわりたいなら、1~2尺ずつ深くしてもいいんじゃないかな」

 

では、逆に浅くするという選択肢はないのですか?

伊藤 さとし

「それはウキが動いている場合の話だね。動くけどスレが多いとか、空振るとか、とにかく魚っ気だけはムンムンにあるなら、竿を短くしてもいいだろうね」

 

伊藤さとしのプライムフィッシング【チョウチンウドンセット:第4回】食わせのローテーションも重要(提供:週刊へらニュース伊藤さとし)

竿のほかに注意する点はありますか?

伊藤 さとし

「ハリスかな。長さもそうだけど、この時期は太さもかなり影響する。1枚を拾っていくような釣りであれば、太くても0.35号をリミットに、可能なら0.2号くらいを使って欲しいよね」

 

そんなに違うものですか?

伊藤 さとし

「大いに違うよ。だからこそ、各メーカーもそういう太さのラインを販売しているんだよ。ラインが太くてもアタるような魚種なら、そもそも細いラインの需要がないから販売しないでしょ(笑)」

 

なるほど。たしかにそうですね。以後、気をつけます。

次回は「両グルテンの底釣り」です。

<週刊へらニュース伊藤さとし/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
武蔵の池
この記事は『週刊へらニュース』2022年2月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。