のべ竿持参で愛知県・南知多町の豊浜新堤を訪れた。狙いはやはりメバル。今回ものべ竿で良型の腹パンメバルをキャッチできたので、その模様をリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・日間賀島波止釣友会・中村輝夫)
豊浜新堤でメバル釣り
1月11日、前日のモエビを持って午前4時にわが家を出る。40分ほどで愛知県・南知多町の豊浜新堤に到着したが、連休明けの平日にもかかわらず駐車場は車で満杯。釣り桟橋はサビキ釣りでにぎわっている。その釣り人を横目に、私は新堤へ足を運びテトラの右側に釣り座を取った。
早速タックルをセットする。エサのモエビは、尾羽をカットし、ハリ先を第二関節から腹側に出す。ハリ軸に対して真っすぐになるように付けたいが、かじかんだ指と老眼のため四苦八苦。なんとか3匹のモエビをセットして釣り始めた。
願いを込めた1投目、暗い海に向けてサオいっぱい沖に振り込むと、ケミホタルの光が海中に沈んでいくが、その光がず~っと見える。懐中電灯で海面を照らすと、干潮時間で底が丸見え。敷き石までが見えている。
前日とは全く違う条件のなか、果たしてメバルは食ってくれるのか。時合いがくれば釣れると信じてサオを振ったがアタリもなく、モエビもそのまま上がってくる。これだけ潮が引いていては……。
ボウズ覚悟も強い引き込み
午前5時30分すぎ、普通ならこの時間帯からアタリが出るが、小メバルからのアタリもない。メバルの一級ポイントの豊浜新堤で小型も釣れずボウズかもしれない。
エサの確認のため仕掛けを回収するがモエビは元気そのもの。新鮮なモエビに取り替えて再投入、潮上に振り込み、潮に流して誘いを入れるが厳しい。1回でもいいからアタリが出てほしい。前日は釣れたのに……。
そして午前6時すぎ、とうとうアタリが出た。コツンと前アタリがあり、サオ尻を持って高さをキープしながら本アタリを待つ。サオを持つ手に力が入ったとき、本アタリがきた~!サオ先がギュ~ンとお辞儀したのでサオを立てると、久しぶりの小気味いい引き込みがサオに伝わってきた。強い引き込みでサオが大きく曲がる。かなりの大物だ。
26cm腹パンメバル登場
真剣モードでやり取り開始。ハリス0.6号なので無理はできないが、浮かせないと根に持っていかれてバラシの原因になる。この勝負には運あるのみだと悟った。ゆっくりゆっくりサオを立てて浮かせ、バシャバシャという音を確認してラインをつかむ。そこからラインを手繰り寄せるのだが、獲物が暴れた時点でハリスは切れてしまう。
フェンスを越えたとき思わず「やったぁ~」と声が出てしまった。上がったのは、どでかい目をした腹パンのメバル26cm。しっかりハリ掛かりしていた。こんなに潮が低いときでも時合いがくれば釣れるのだと感心した。
豊浜新堤の時合いは短いので、すぐにモエビを付け替えて投入する。淡い光がまだ見えるなか、サオ先が再度動いた。ギューンと持ち込まれるアタリだ。2匹目の良型かとワクワクしながら浮かせた後、ラインを手繰り寄せて手にしたのが21cmの腹パン。これで「両手に花」、いや「両手にメバル」を手にした。