大学時代に海洋学と海洋生物学を専攻した筆者が、意外と知らない海水のコトを紹介。海や生き物への興味関心のきっかけになれば幸いである。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター永井航)
海が青い理由
海が青いのは水の持つ吸光特性が関連している。青い光は水になかなか吸収されず広範囲に散ってしまう。そのおかげで我々は海を色で表すなら青を使う。反対に赤い光はすぐに吸光されてしまう。水族館などで赤い魚は目立たないという文句とともに赤い魚のいる水槽を暗くするシーンを見たことはないだろうか。あれは赤い光は早い段階で水に吸われてしまうためだ。
釣り人として気になるのは吸収されない青が海中で目立つのかと言う事。しかしそう単純でもなく、青は青で周囲の散った光と同化してしまいやすいともとれる。赤が目立たないのは、赤い魚が多いことから確実だろう。何が目立つかは魚がどの波長の光に強い反応示すのか、というのが大事で、もしかすると人が見える可視光ではないかもしれない。
筆者は魚の色覚に詳しくない為わからないが、ヒトとイヌが違う色の世界を生きているように魚も種類によって違う色の海を見ている可能性はあるだろう。そもそも魚はあまり目がよくないとされる。明確な科学的根拠がまだない色を揃えるよりもフラッシング重視の方が理に適っていると思う為、筆者はルアーの色の豊富さよりギラギラ度で揃えている(主にジグにおいて)。
もっとも、人の可視光の範囲でなら海中で目立つ色、目立たない色を揃えることはできる。海藻は光合成をするにあたって色の違う光を吸光することで水深の棲み分けをする。光が海洋生物に大きな影響を与えているのは確実だ。ちなみに空が青い理由は別なので気をつけて欲しい。
海編はこれで以上となる。拙い文章故にわかりにくい所も多々あったとは思うが、海釣りをするものとして多少は海を語れたらと思う。また海を知るきっかけになればと思う。
<永井航/TSURINEWSライター>