「キミもやってみよう大型釣り」。千葉県君津市にある亀山湖は舟釣りで手軽に大型が狙えるフィールドだ。尺半はおろか時には夢の50cmオーバーも顔を出し、大型狙いの釣り人が全国から押し寄せる。だが誤解しないでほしい。大型釣りは決して特殊な釣りではない。ちょっとの工夫と運(タイミング)さえ合えば、誰でも記録を更新できるのだ。そんな釣りを戸張が指南する。第2回は乗舟準備について。
乗船前の確認方法
「私も亀山湖に来るとエレキとバッテリーのセットをレンタルすることがほとんどです。長距離移動がラクですし、何よりバスボートで手漕ぎするのは疲れますから」
ではボートハウス松下から出舟するとして、ヘラならどのような舟をレンタルすればいいのか?
「減水が進み水中立ち木が水面から多く露出しているなら、ボートは10フィートタイプでもOKです。逆に満水に近いなら14フィートを借りたほうがいいでしょう。」
それはなぜですか?
「頭上のスペースですね。水中立ち木の多くは岸辺からやや離れた所に立っていますから、岸際に生えている樹木が竿振りのジャマをしません。
しかし満水だと岸辺に垂れ下がっている幹や枝などに舟の先を縛ることになるでスペースが確保できない場合があるんです。その際に全長の長い舟であれば頭上の木をかわしやすいので。」
ですが14フィート(10フィート以上は要免許)にエレキ使用となると船舶免許が必要ですよね?
「はい。ですからどうしても10フィート以上が必要なら手漕ぎか、エレキ使用の人に引き舟してもらいましょう。」
ほかに舟に関する注意点はありますか?
「乗舟時に水抜きのビルジ(栓)を締め忘れないことですね。忘れて乗り込むと浸水してしまいますので。
あと栓を閉めて乗舟したら、しばらくは栓から水が漏ってこないかを確認します。
栓を閉めた直後は大丈夫でも時間が経つといつの間にか水が溜まっていることがありますから。」
他には?
「舟首(頭)にロープが付いているか、左右のクラッチ(オールをここに差して漕ぐ)はあるかですね。いずれも舟留めに必要不可欠ですから。」
頭のロープが短い舟もありますね。
「そもそも同湖の舟はバス用ですから、舟を木に縛ることは想定されていません。
釣りをする側の舟尾には係留用のロープがあっても舟首にはない舟も多いです。
よく確認してから乗船して、念のため予備のロープも持参するといいでしょう。」
出舟の合図(チャイムなど)はないですね?
「亀山湖の場合はありませんので、時計とにらめっこしつつ時間厳守で桟橋から離れましょう。」
ところでボートハウス松下には荷物を運ぶ電動カートが用意されていますが、ヘラでも使用していいのでしょうか?
「もちろんです。とくにエレキ&バッテリーを持参する人は荷物が重くなるので利用価値は大でしょう。
桟橋を移動する際はスピードを控えめにして、できるだけ慎重に行動してください。
なお手押し車(荷車)もありますので、通常の荷物なら、それでも十分にまかなえるはずです。私の場合、エレキなどは持参しないので荷車を使うことが多いです。」
次回からはいよいよ桟橋を離れ舟を湖面に進めてみよう。
<戸張 誠/TSURINEWS編>
ボートハウス松下