PR 釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?

釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?

社長から突然の「移住」命令。熊本県上天草市で1泊2日の「お試し移住」体験をしてきた。実際に移住した人と交流し、リアルな声を聞けた。初日の様子をお届け。

2日目の様子:釣り編集者が上天草に移住体験 市長が語る「釣りへの本気度」とは?

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目次

ファミリーで移住

話を聞いたのは移住2年目の浦﨑健太郎さん、優美さん夫妻。二人とも30代前半で、小さなお子さんが一人いる。移住するまでの経緯や、実際に生活を送る中での苦労などについて、聞いてみた。

釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?浦﨑さんファミリー(提供:浦﨑さん)

移住のきっかけ

移住のきっかけについて聞いてみると、「もともと私も妻も田舎暮らしにあこがれがありました。子どもが生まれたので田舎で暮らしたいと切り出したら、妻も乗り気で話はとんとん拍子で進みましたね。子どもが生まれたことで移住することについて夫婦で即決できました」と話す健太郎さん。

優美さんは「町よりも海に近いほうがいいよね、と元々話をしていて。子どもが生まれて1歳くらいまでは都市部にいたんですけど、泣き声とか仕事とか気にすることが大変だったので…」とのこと。

移住までのステップ

健太郎さんの祖父母の家が上天草市内にあったことから、移住地として候補になったという。

健太郎さん「祖父母の家が空き家だったので、まずは妻と現地を見に来て、家の状態と周辺環境をよく確認しました。引っ越す前は、DIYで家の中をきれいにしたので、そういった過程も楽しめましたね。気持ちが固まれば、意外とすぐにできるものだな、と。空き家もいっぱいあるから家探しは簡単です。ただし、仕事探しは結構大変かもしれません」。

空前のDIYブームと言える昨今だが、自分たちが住む家を自分たちの手でカスタマイズしていくことは確かに楽しそうだ。浦﨑さんの笑顔が全てを物語っている。

一方で「仕事探しは結構大変」との言葉はとてもリアルだった。今は一切出社を必要としない「完全リモートワーク」の仕事もあるが、現地での仕事はどうなのか。上天草市では職探しに関しても積極的に支援しているという(ふるさとハローワーク)。

近所付き合いは?

移住の心配事として、現地に住む人たちとのコミュニケーションについても気になる人は多いのではないだろうか。

優美さん「なにを迷うことがあるのかなぁって思いますね。近所付き合いは移住者の壁って聞きますが、それは『運』ですよね。確かに気になると思うんですけど、でも行って見ないとわからないし、いいケースの方が多いじゃないかなぁって思います」

こちらの心配をよそにあっけらかんと言われてしまったが、確かにそうだなと思えた。「近所付き合いが運」というのは、都会だろうが郊外だろうが田舎だろうが、どこでも同じことだ。「まずは行ってみる」との発想も大事なのかもしれない。だからこそ「お試し移住」の制度も用意しているわけだ。

移住アドバイザーが心強い

優美さん「移住すると決めたら、まずは市役所に電話しました。丁寧に答えてくれて、移住の支援制度の詳細も教えてくれました。上天草市役所には『移住専任アドバイザー』がいるので、ひとつひとつの不安を解消していくことができました」

大変失礼ではあるが、お役所仕事というと窓口をたらい回しにされるなどあまり良い印象のない筆者だが、どうやら上天草市役所の対応はとても丁寧らしい。移住専任のアドバイザーがいるというのも、検討者からすると心強いだろうなと素直に思った。

移住して苦労したことは?

ここまではネガティブな話が一切出てこないので、少し突っ込んで聞いてみた。やはり何か苦労していることがあるはずだ。

健太郎さん「ぶっちゃけ、特にないんです。驚いた点としては、良い意味でご近所付き合いや人間関係がビックリするくらい濃いことですかね。雨が降ってきた時、近所の人がうちの洗濯物を取り込んでくれたこともありました。農作物や魚をいただくこと、これもめちゃくちゃあります。魚も野菜も旬のものが飛び交って、帰ったら玄関先に置いてあることも多々あります」

家に帰ったら旬の食材が置いてあるとか最高ではないか……。もちろんそうしたコミュニケーションが「合う・合わない」はあるだろうし、浦﨑さんご家族だからこその関わり合いなのだと思うが、正直うらやましいと思った。事前のイメージとのギャップについても聞いてみた。

優美さん「これがほとんどイメージ通りだったんです。田舎はやっぱり『ストレスがない』というのをイメージしていました。移住前は近隣への音の配慮などが気になっていて、泣いたりされると窓を閉めたり、床もいろいろ敷いてみたりとか。『申し訳ない』という気持ちを終始持っていたんですが、そこからの解放を一番強く感じました」

ここで「あっ」と何か思い出したような健太郎さん。「こっちに来て一番驚いたのは蚊の多さですね。とにかくヤバイ!四六時中、家の中にも外にもめちゃくちゃいます。煙が出る蚊取り線香は必須です。家の中に数個は分けて置きます。夏だけではなくで、ほぼ一年中いるんです」

ようやくネガティブな話が聞けたと思ったら、まさかの「蚊」だった。蚊がほぼ一年中いるというのはなかなか辛いが、それくらいしかネガティブな話が出てこないというのは、それだけ浦﨑さん夫妻が上天草での生活を楽しんでいるのだろう。

海が近いと便利?

釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?カヤック(撮影:TSURINEWS編集部・立石)

上天草に住むことを考えると、海の近さはなんと言っても嬉しいポイントだ。

健太郎さん「内海なので波も穏やかですし、景色も最高です。松島周辺ではカヤックに乗って家族でキス釣りをするなど、釣りを中心とした生活ができています。カヤックは引っ越してから始めたんですが、海まで行ったけど海況的に出艇を諦めるなんて時も、家から海が近いのでそんなに苦じゃないです(笑)」

海に行くのも釣りをするのも「特別なこと」ではないからこそ、余裕のある時間の使い方ができるのだろう。ただただ羨ましい。

子育て支援は充実?

優美さん「上天草市は子育ての支援も充実していますよ。例えば『子育て支援センター』(<筆者補足>子育て中の親子の交流や、子育てに関する相談、支援・相談ができる施設)は、家から徒歩で行けるところに3箇所もあるんですよ。支援センターによく遊ばせに行っていたので、保育園に行くまでのママの交流場所にも困らなかったです。

あとは医療費が高校3年生まで無料で、こっちは無料の期間が長いなと思いました。保育園は10箇所くらいあって、見学に行って待ちもなく、入りたい時に入れます」

勝手ながら、「子どもの減少=支援の削減」というイメージがあったが、真逆だった。むしろサポート体制が充実しており、大切な子どもたちへの支援を手厚く行っているようだ。

移住を考える人へ

最後に、移住したいと思っている人へのメッセージを聞いてみた。

「まず何を求めて移住するかが重要だと思います。例えば上天草市に決めるといっても街中もあるし、ド田舎もあります。どのラインまで自分が求めたいのかを固めて、下見に行くことから始めるといいと思います」と健次郎さん。

一方、優美さんは「のびのび豊かに暮らせますよ。選択肢も多くて。逆に無駄な選択肢は少なくなって。美容に気を使うとか、いいのか悪いのか分らないけど、都会ではしていたけど、こっちではしなくてすむ、って言う(笑)。子どもの保育園も色々選べて、ストレスなく暮らせますよ」とのことだ。

釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?のびのび豊かに暮らせる(撮影:TSURINEWS編集部・立石)

浦﨑さん夫妻は魚釣りのほかにも、倉庫に筋トレ器具を設置して”個人ジム”を作ったり、ニワトリを飼ったり、家庭菜園を行ったりと田舎暮らしの理想のような充実した生活を送っている。夫妻それぞれが田舎暮らしへの熱量を持っていたことが、移住の実現と今の充実した生活につながっているのだろうと感じた。特に、優美さんの「選択肢は多いけど、無駄な選択肢が少なくなる」という言葉が心に残った。

そして、上天草市の万全な移住フォロー体制にも率直に驚いた。釣りはし放題だし、上天草への移住……アリかもしれない……。社長に「上天草支社を作ってくれませんか」とお願いしてみよう、なんて考えていると、明瀬さんが次の釣り場を紹介してくれた。そうだ、まだ本命が釣れていないのだった……。

磯で本命キジハタ登場

釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?キジハタゲット(撮影:TSURINEWS編集部・立石)

次に狙うのは、白涛海水浴場横の地磯。ここは浦﨑さんも釣りをしているポイントで、「カヤックでキジハタを釣り上げた」と話していた。

入手したての情報を元にルアーを投入。浦﨑さんは海(カヤック)の上からで、私は陸地からと足場の違いはあるが、まずは第1投。ジグヘッドにスイミング系のワームをセットして沈み瀬の上をワームが泳ぐイメージでリールのただ巻きを行う。根掛かりを数回かわして足元近くで「ゴーン!」のアタリだ。

逃すわけにはいかない。リールを巻くスピードも速まる。日没ごろに待望のキジハタの顔をみることができ、ひとまず満足。釣り情報紙の編集者として「釣果ゼロ」から脱したことに安心した。それにしても、生活の中に自然と「釣り」が組み込まれているこの感覚は、なんだかとても素敵だなと感じた。

釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?生活の中に自然と「釣り」が組み込まれている(撮影:TSURINEWS編集部・立石)

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