都市部や平野部では連日最高気温が30度越えを記録しているが、山梨県南都留郡富士河口湖町にある西湖ならそんな不快感とは無縁に釣りができる。標高900mの世界はダテではなく、朝は上着がいるほど涼しい。湿度も低いので、まさに湖上は極楽。これで良型の数釣りもできるのだから、多少の移動距離は問題にならないはず。今回は風に強く舟着けロープも豊富なエリア・根場地区に的を絞ってみよう。
釣り方
【宙釣り(おもにロープ着け)】
クリアレイク特有のくせで、混雑度や天候でタナが日や時間帯で大きく異なる。
曇天や雨天はタナが高めで晴天なら深ダナ。また晴天時でも早朝はタナが高めで、日が昇ると深くなる。ロープに大勢並ぶと、タナが深くなったり沖めのラインになったりするので、ロッドケースには10~24尺まで数尺飛びで準備しておきたい。
釣り方は高活性なら両ダンゴで、低活性や人災による食い渋りなら角麸やウドンを用いたセット釣りが有望。また両ダンゴでウキは動かせるが、ヒット率が低い場合はトロ巻きセットが面白い。
問題は舟の揺れ。前後揺れが激しくなると仕掛けが引っ張られて持つエサも持たず、また出るアタリも出なくなる。そこでチョウチンであってもウキは穂先ギリギリではなく、50~100cm程度余らせる。
さらにエサ打ち点もショートにし可能な限り竿を手持ちして、ウキから穂先が離れないにようにして舟の揺れがウキに伝わるまでの時間を稼ぐ。
また早く仕掛けをタナに入れたいので、ウキは通常よりも浮力の多いタイプを使う。
【底釣り】
レストハウスエリアなら岸着けがメーンとなるので舟の前後揺れがない。ただしチョウチンの底釣りになるケースは珍しく、大抵は穂先~ウキがかなり余る。
使用竿は13~21尺でエサは両ダンゴ。フラットな底釣りは望めず、凹凸やカケアガリを覚悟した底釣りになるだろう。
大切なのは、どのくらいの水深を狙うか。クリアレイクだからつい長竿使用で深めを狙いたくなるが、意外にも魚は浅いほうに寄っていたりする。
また底の状態の良し悪しでアタリが出なかったりするので竿掛け正面ばかりでなく、さまざまな地点を打ち分け(竿の長さも)、戻りが出やすくアタリが連動する所を見つける努力をしてみよう。
<熊谷 充/TSURINEWS編>
西湖レストハウス
この記事は『週刊へらニュース関西版』2018年7月13日号に掲載された記事を再編集したものになります