寿司に入れるワサビの元々の役割は「殺菌」 最近はサビ抜きが標準化?

寿司に入れるワサビの元々の役割は「殺菌」 最近はサビ抜きが標準化?

お寿司にとって「ワサビ」は欠かすことのできない相棒のような存在かと思いますが、なぜお寿司にワサビを入れるようになったのか。その理由について調べてみました。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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島寿司にはカラシ

ちなみに伊豆諸島の八丈島が発祥とされている「島寿司」では山葵ではなく「芥子(カラシ)」が使用されています。

お寿司といえば、普通はワサビが入っているイメージですが、伊豆諸島や小笠原諸島では、かつては山葵(ワサビ)が自由に手に入らなかったため、代わりに練りがらしが使われたことがその由来だと言います。

この島寿司も全国各地のにあった様々な寿司のカタチの一つと言っていいでしょう。

近年の傾向

急速に広まった寿司+わさびの組み合わせですが、実は近年ではあまりその姿を見なくなってきています。

お寿司と言えば「回転寿司」も思い浮かぶワードだと思いますが、その回転寿司では子供たちが多く利用することもあり、寿司とワサビが切り離されるようになっています。

少し前までは、「さび入り」、「さび抜き」が皿で区別されるなどしていましたが、現在ではほぼ全ての店舗で、最初からはワサビを加えない「さび抜き」が基本になってしまっているのです。

また、スーパーのパック入りの寿司にも、最初からワサビが入っているものはほとんど見られなくなっています。

もしかすると、何世代か後の日本では「寿司にワサビ」は当たり前でなくなってしまうかもしれません。ワサビが大好きな筆者からすると、そんな未来だけは避けたいところです。

<近藤 俊/サカナ研究所>