ヘラブナ釣り上達への道しるべ【初夏の西湖を楽しもう④】

ヘラブナ釣り上達への道しるべ【初夏の西湖を楽しもう④】

テーマは「初夏の西湖を楽しもう」。山梨県富士河口湖町にある海抜900mの西湖は、今まさに好機。これから夏に向って両ダンゴの底釣りや深宙で、良型の強引を楽しめる。クリアレイク特有の難しさもあるが、ポイントと釣り方が決まれば40~50kgの釣果も珍しくない。今回は北岸にある舟宿丸美にお世話になり実釣記を交えながら、同湖の楽しさを戸張に伝えてもらおう。今回は藻場の釣り方について。

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クワルビの魅力と攻略

クワルビロープの魅力は?

戸張 誠
「爆釣があることですね。魚のストック量が豊富なので、釣り方さえ合えば群を抜く釣果が期待できます。また多少釣り方が合わなくても、魚がウキを動かしてくれますので初心者でも狙いやすいポイントですね」

 

ですが藻場の釣りは難しいとも聞きますが?

戸張 誠
「人よりたくさん釣りたいなら(例会優勝を狙うなど)それなりの工夫が必要ですが、たんに釣りを楽しみたいならここほど最適なポイントはないでしょうね。なんせ魚がたくさんいるので宙・底どちらでもアタリがもらいやすいですから。」


釣り方が合えばと言われましたが、具体的にはどういうことですか?

戸張 誠
「爆釣を狙うなら、できれば底釣りをやっていただきたいです。しかし底には藻が生えている。それがこのポイントの利点でもありデメリットでもあるわけです。」

 

よく藻穴を探せとか藻面を釣れなどと言われますが?

戸張 誠
「それは机上の話ですね。実際には藻穴を探すことなど不可能に近いでしょう。」

 

ではどうしたら?

戸張 誠
「まずは通常通りに底ダテをしてください。できれば重めのタナ取りゴムを使ってください。」

 

なぜ重めなのですか?

戸張 誠
「藻にジャマされないためです。とりあえずウキが立つ真下の水深がどの程度あるのかを知るのが目的ですから、藻を突き抜けるくらいの重さが理想です。」

 

測ったらそこにトンボを合わせますよね?

戸張 誠
「はい。またエサ落ち目盛はできればボディー寄りに設定します」

 

なぜですか?

戸張 誠

「エサを吊るし気味で釣ることが多くなるからです。」

吊るすとは宙釣りのことですか?

戸張 誠
「いえ、そうではありませんが、それに近い状態になることがあり得るからです。」

 

次は?

戸張 誠
「エサ落ち目盛をトンボに合わせ、両バリにエサを付けて打ち込んでみてください。もし底に藻があるならおそらくはナジミ幅が出ないはずですし、もしかしたらペタッとウキが寝てしまうかもしれません。」
 
ヘラブナ釣り上達への道しるべ【初夏の西湖を楽しもう④】

 

藻に仕掛けが乗っかってしまうためですね?

戸張 誠
「そのとりです。であれば次はそのままのウキ下で、さまざまな場所を打ってみてナジミ幅が出る所を探します。少なくともナジミ幅は出なくてもウキがスムーズに立つポイントを探しましょう。」

 

場所によって藻の濃さが違うためですね?

戸張 誠
「はい。あまりに藻が密集していると釣りになりませんから。」

 

ナジミ幅が出るポイントが見つからない場合は?

戸張 誠
「どこを打っても同じなら、とりあえず底ダテした所をエサ打ち点に決めて、今度はナジミ幅が出るまでウキ下をじょじょに浅くします。」


タナを切るということですね?

戸張 誠
「はい。トップの素材や太さにもよりますが、できれば4~5節前後はナジませたいですね。」

ナジミ幅が出たら?

戸張 誠
「とりあえずその位置でエサを打ち続けて、触りとアタリが連動すればOKですし、触りがなくいきなりアタってスレるようならさらにウキ下を浅くします。」

エサ落ち目盛を肩寄りにした理由はここにあるわけですね。

戸張 誠
「はい。底釣りではありますが、トンボを無視してタナを切っていくわけですから、トップに浮力が残っていないと毎投沈没気味になってしまいますから。」

トンボはあくまでも水深の目安で、要は触りとアタリが連動してヒットしてくるタナを探すことが重要なのですね?

戸張 誠
「そのとおりです。」

 

ヘラブナ釣り上達への道しるべ【初夏の西湖を楽しもう④】藻が多いところを攻略して釣果をあげよう。

【初夏の西湖を楽しもう①】から読む

<戸張 誠/TSURINEWS編>

▼この釣船について
貸しボート民宿・丸美
この記事は『週刊へらニュース』2018年6月22日号に掲載された記事を再編集したものになります。