初夏から秋にかけてのフカセ釣りにおいて一番の難敵は『エサ取り』の存在です。でも、エサ取りは邪魔なだけではないのです。水中の様子を把握するヒントでもあるんです。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター杉本隼一)
エサ取り4魚種
エサ取り4魚種から分かる海中の状況を紹介しましょう。
フグ
フカセ釣りで釣れるエサ取りの中でも厄介さはトップクラスで、他のエサ取りが見向きもしないコーンやサナギなどのエサにも興味を示すため、回避がとても難しいことが特徴です。
また、ハリスを噛むので仕掛けを回収してみるとハリが無くなっていることも。フグが当たってくる状況下でクロダイは釣れにくい傾向がありますが、大人しくなれば近くに本命が寄ってきている可能性もあります。
ベラ
クロダイ狙いで釣れるエサ取りの常連で、海底付近にいることが多いことからよく掛かってきます。ベラが釣れるときはまきエサが効いてきたタイミングが多く、クロダイが寄ってくると他のエサ取り同様に大人しくなるのでチャンスです。また、フグが多い時に釣れるエサ取りがベラに変わったら状況が好転していると判断しても良いでしょう。
コッパメジナ
磯場や比較的潮通しの良いポイントに多く、クロダイとは異なり上層から中層付近まで浮いてきてまきエサを食べることが多くあります。コッパメジナが釣れるポイントでは周辺に隠れ家となるシモリ(根)や何らかの地形変化があることも多く、クロダイ狙いでも重要な情報です。また、メジナが釣れているタイミングは潮が動いている目安にもなります。
アジ・サバなどの小型回遊魚
まきエサに群れで押し寄せてくるのでフカセ釣りではかなり厄介です。まきエサワークでかわそうとしても移動が素早くあまり効果がないことも。オキアミはすぐに食べられてしまい、コーンや練りエサでも目立つと反応してしまいます。クロダイがいたとしても底までエサが届かないので釣りが成立しにくく、しばらく経っても変化がない場合は場所移動を検討しましょう。
<杉本隼一/TSURINEWSライター>