伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「カクシンで両ダンゴ革新」。6月にマルキユーから新発売された新エサ『カクシン』が、両ダンゴ用のベースエサとしてラインナップに加わった。なぜいまカクシンなのか。今回はこのエサの特徴について考えよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース伊藤さとし)
このエサの最大の特徴は?
新エサ『カクシン』について、今回はその特徴についてです。前回でも触れた芯残りのよさが、まさに最大の特徴でしょうが、それ以外にも何かありますか?
「”軽さ”かな。だからと言って、浅ダナ用ってことでもない。タナに関係なく、幅広く使えるようになっている。あとは、強い集魚剤が配合されていない。そんなところかな」
それだけですか?
「たんに特徴というなら、それくらいだね」
それでは記事が埋められませんよ(笑)。もう少し何か解説を願えませんでしょうか。
「あえて言うなら『カクシン』を使えば両ダンゴにおいて、釣れるエサが簡単に作れる。とくに現代の傾向にマッチしたタッチが、誰でもやさしく作れると言えばいいかな」
現代の傾向?
「そう。意味が通じないかな?」
はい、低レベルな記者には……。
「では、エアが絡んだエサと言ったら分かるかな?」
なるほど、それなら理解できます。いわゆるカッコいいエサですね。でも言うほど簡単ではなく、結局エサが持たなくなるから練り込んでしまう。まあ記者の独り言ですけど。
「その記者さんが言うところのカッコいいエサが、誰でも簡単に扱えるようになる。そう提案されたらどう?」
それなら興味を引きます。だってエアの入ったエサなら、集魚力やアピール力があるから魚を寄せやすいですし、しかも開くから食いごろのエサになってくれる。つまりカラツンが少ないエサになるイメージがあります。
食いごろでタナに届かせる
「記者さんから、食いごろなんて言葉が出るとは思わなかったよ(笑)。まさにそこが『カクシン』の革新たる所以なんだよ」
と言いますと?
「食いごろ=魚が食べやすい大きさ・軟らかさだとしよう。であれば、ハリにはどういうエサを付ければいいかな?」
可能ならば小さいエサですよね。しかもある程度の軟らかさで。
「でも果たして、それで目的のタナまでエサが持つかな」
持たないから苦労するんですよね。
「それに小さなエサばかりでは、集魚力にも劣る」
たしかにそうですね。でも大きくしたり硬くすると、今度はカラツン地獄が待っています。
「そうなんだよね。着水したエサが、そのままの大きさでタナまで届くなんてことはまずあり得ない。だから、ある程度の大きさが必要になる。さらに芯残りの良し悪しでも、タナに届いた時の大きさに変化が起こるよね」
エアを絡ませたエサを簡単に
そうか!であれば芯残りしやすいエサのほうが、タナに届いた時のエサの大きさをコントロールしやすいということになりますね。
「そういうこと。しかも、あまり練り込まずとも芯が残ってくれるエサなら、なかにエアを絡んでいることになるからバラケ性もある程度確保できる。ゆえにそれが、集魚力やアピール力につながるわけだからね」
つまり『カクシン』の最大の特徴は、エアを絡ませたエサ(釣れるエサ)が誰にでも作りやすい。このように理解すればよろしいですか?
「そうだね。しかも他のネバ系銘柄に比べて経時変化も少ない。ゆえに、釣れるエサが長く維持できる。これも大きな武器になると思うよ」
次回も「カクシンで両ダンゴ革新」です。
<週刊へらニュース伊藤さとし/TSURINEWS編>