アユトモ釣りのオススメ河川として、静岡県との県境にほど近い愛知県・東栄町を流れる、振草川を紹介する。緩やかな岩盤層の優しい流れの川だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・川出織絵)
群れアユ見つけやすい振草川
天竜川水系の中でも、緩やかな岩盤層の優しい流れの川、大千瀬川。静岡県との県境にほど近い愛知県・東栄町の振草川と呼んだ方が、なじみ深く感じる人も多いのではないだろうか。
岩盤層の川がゆえ、水温が上がりやすいといった点もあるが、愛知県内で最も解禁の早い川で、アユ釣りファンの我慢の限界に、救いの手を差し伸べてくれるありがたい川でもある。
今年はすでに3月下旬から、4月上旬に愛知県の木曽川産F2を900kg、昨年から放流を再開した琵琶湖産800kgを4月25日に全エリアに放流している。その昔は、天竜川からの天然遡上の大アユも釣れたとか。
現在は100%放流で、アユが散りにくくもあるのだが、逆に岩盤の中の明るい溝や、小石絡みの水深の少しある場所などは、群れアユを見つけやすくポイントも絞りやすい。
アプローチは静かに
上飛ばしでオトリをナジませ、1匹目を釣ったら思わず口元がニンマリ。イトを張りすぎず、オトリに群れアユを見つけてもらうような気持ちで。目印をゆっくりめで追う。
「掛かるぞ!」、「わぁーっ!思い出してきました!あの感覚!」。そんな場所を見つけたらしめたもの。「また掛かっちゃったいねー」の連発だ。何年たっても待ち遠しいものだ。
引き舟はなるべく岸際に置いて、音を立てずがマストだ。サオや人影、目印などにも敏感に反応するから気を付けてほしい。振草川のアユはデリケートなのだ。
この川に初めてトライするなら、こんな感じでアユにアプローチしてみてはいかがだろうか。
お墨付きの味に舌鼓
水温が高いときは、釣ったアユをしっかり冷やして持ち帰れば、とても上品な味を楽しむこともできる。
私のお勧めの食べ方は、コーンスターチに軽くまぶして低温から揚げ、塩を振る。身の上品さがダイレクトに伝わるシンプルな一品だ。
近年漁協がアユの買い取りもしているし、平成23年、25年には「清流めぐり利き鮎大会」で準グランプリ、29年にはグランプリを受賞したこともあるお墨付きの味なのだ。5月下旬から6月上旬には、琵琶湖産の追加放流の予定もあるので期待も膨む。
人気ポイントも目白押し
駐車場もあって入りやすいのは、役場前、松の本住宅前、七道橋(しちんどばし)も良い。桃源橋も人気ポイントだ。
地元の人に迷惑のないように、解禁早々もめ事のないように、帰りには近くの温泉にでも入って、気分爽快で今シーズンも気持ちの良い幕開けにしましょう!
<週刊つりニュース中部版APC・川出織絵/TSURINEWS編>