初夏になると小型のカサゴが波止から簡単に釣れる。好奇心旺盛でルアーへの反応もいいので、カサゴゲーム入門にも最適なターゲットだ。ここではこの夏の新子パターンを紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
夏のカサゴはイージー
夏のカサゴはサイズこそ小さいが釣りやすい、反応がいい。そして、デイ&ナイト楽しめる釣りだ。日中でも堤防際や波止ブロックの穴などにワームを垂らしていれば釣れる。ライトゲームでなかなか日中の対象魚は少ない。夏の日の高いうち、心地いい潮の香りを吸い込み、日差しを浴びながら小魚と戯れるのもひとつの釣趣だ。ただ、熱中症や日焼けには気をつけて。
小型のカサゴがイージーに釣れてくれるのは、やはり幼くて好奇心旺盛だからだろう。生き物としての警戒心よりもワームに対する好奇心が勝る。同じところを釣っているとだんだんとスレるが、それでも簡単にワームにじゃれついてくる。
ただ、満潮・干潮の潮止まりだけはアタリが止まる。アタリがなくなったら、特に日中は退屈する上に熱中症のリスクが高くなるので、潔く引こう。
デイゲームで入門
カサゴゲームの入門にもうってつけと言える初夏。根魚の季節は冬という声もあり、確かにハタ類を除いてカサゴやアイナメなどは冬の方が型もいいし活性も高いのだが、何より簡単に反応するのは初夏だ。新子を釣って、カサゴゲームの感覚をつかみ、この釣りに入門したい。
釣り方は、ジグ単のリグでボトムを取って巻くか、サオ先を軽くあおる操作でピョンピョンとワームを跳ねさせるダートアクション、この二本でいける。日中はダート、夜はリトリーブが基本となる。ダートのリズムに乗って食ってきたヤツをアワせて釣るのは快感だ。
また消波ブロックなどの穴にワームを垂らすだけでもいい。いわゆる「穴釣り」。日中、フグ、ベラなどの歯がある魚がワームをかじってくるなら、イカのゲソを使うのも手だ。それでも良型が釣れたりする。
ナイトゲームで数釣り
デイも反応する初夏の新子カサゴだが、夜になるともっといい。1投1匹の入れ食い状態になることもある。しかも小さいカサゴは、リリースしてもそんなにスレない。たぶん何匹も釣っていると、同じ個体を釣っていることもあるだろう。目指せ一釣行で20匹超えだ。
ジグ単での釣りが主体となるが、ちょっと高等にマイクロメタルを使う手もある。ハードルアーで釣れてくれると、なんとなくうれしいものだ。1g程度のマイクロメタルで、微妙にボトムを切りながらリフト&フォール、またはスローリトリーブするだけで口を使ってくる。
筆者の印象だが、メタルへのアタリの出方はジグ単よりも大きく感じる。おそらくジグ単がスローな釣りで、メタルはファストな釣りなので、追尾してくるカサゴも速く食い込もうとするのだろう。ガツンと手元にくる衝撃にビックリアワセして外さないように注意したい。
また、個体数保持のため、小さいサイズは、すべてリリースを。根魚、とりわけ最近はメバルの個体数減が嘆かれているが、カサゴもその別ではない。20cm未満は優しく海に帰してやろう。そうするといつかの冬、同じ個体が25cm超えのデッカサゴとなって戻ってくるかもしれない。
良型の期待も
小型がターゲットだからといって、気を抜くなかれ。底物全般そうだが、突如、大型が釣れることもある。特にカサゴはそうで、どういう場所でもビックリサイズの個体がいる。
そういう個体を狙って釣るなら、少し大きめのワームを使うことだ。2inchまでなら新子も簡単に反応してしまうので、たとえば2.5inchでガッツリ食うアタリだけにアワせるなどすれば、釣り分けられる。エリアによってはデカいカサゴが通年居着く場所もあり、好ポイントを見つけるのも面白い。夏に25cm超えがポンポンとくるなら、冬は尺カサゴの期待も持てるだろう。
<井上海生/TSURINEWSライター>