貝を食べる貝『ツメタガイ』の生態 養殖業にとっては厄介者だけど美味

貝を食べる貝『ツメタガイ』の生態 養殖業にとっては厄介者だけど美味

海の中には貝を食べる貝がいるのだとか。どんな生き物か調べてみました。

(アイキャッチ画像提供:PhhotoAC)

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サカナ研究所 その他

実はとっても美味

食用としてはあまり知られていないツメタガイですが、実はちゃんと調理すれば、とっても美味しい貝だと言います。

千葉県の富津などの地域では、ツメタガイは「イチゴ貝」という名前で呼ばれ、古くから煮物などで食べられてきたそうです。

アサリの生産量日本一を誇る愛知県も、ツメタガイの利用促進に力を入れており、レシピ集なども公開しています。

また、最近では食用に利用される場合は「海のエスカルゴ」などと呼ばれることもあるそうで、少しずつ以前までのイメージを払しょくするような働きかけもされているようです。

入手方法は?

砂浜などで普通に見られる一方で、スーパーや市場で売られているのはあまり見たことはありません。駆除やサカナのエサとして利用されることが殆どのため、市場への流通量は少なく、まれにアサリに混ざって獲れてしまったものが売られる程度です。

市場で見かけた場合は非常にお手頃な値段で販売されているでしょう。もし食べてみたい場合は、買うのではなく、潮干狩り会場などで探す方が確実かもしれません。

潮干狩りでむしろ狙ってみる

ツメタガイはアサリなどの二枚貝を食べてしまうことから厄介者扱いされがちですが、不思議な魅力もあります。

今年はアサリがやや不漁と言われていますので、潮干狩りに訪れた際は、アサリではなくツメタガイを多めに持って帰ってみるのも面白いかもしれませんね。

<近藤 俊/サカナ研究所>