2020年の年末から21年年始はどうも外出もままならない感じです。そこで筆者が通年釣りに行くフカセ釣りのアイテムのメンテナンス方法を紹介します。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・兵頭良弘)
年末年始はタックルメンテ
新型コロナウィルス感染症第3波の猛威が一向に治まりを見せないこの頃、師走を迎えて慌ただしい日常生活に大きな影響と打撃をもたらし、この年末年始は釣りを楽しむどころか、不要不急の外出を控えての自粛ムードに染まろうとしています。
釣りをこよなく愛する釣り師にとっては辛く、悲しい年末年始となりそうですが、せめて釣りに対してのモチベーションを維持し、いつか来る釣行機会に備えて万全な準備を整えておく意味で、この期を利用して、今年1年お世話になった釣り道具をしっかりとメンテナンスすることに時間を有効活用してはいかがでしょうか。
フカセタックルのメンテ
そこで普段、私が自宅で行っている磯のグレ釣り、波止のチヌ釣りなどフカセ釣りに使用する主要アイテムについての、簡単なメンテナンス方法を紹介したいと思います。
まず、磯のグレ釣りや波止のチヌ釣りにおいて共通するワードは「海釣り」もしくは「海」ですね。さらに共通することと言えば、どちらの釣りもほとんどの道具が海水に触れたり、使用するエサで汚れたり、釣った魚の鱗やヌメリでベタついたりするのは避けて通ることができないと言うことです。
したがって、淡水で行う釣りに比べて、道具の傷み方やサビ付きといった側面からも、海で使用するアイテムのメンテナンスは釣り道具を少しでも長持ちさせるための大事な役割を担っていると言えるでしょう。
では、どのようにしてメンテナンスを行なえば良いのか、アイテムごとに紹介していきましょう。メンテナンスと言えば、分解掃除なども含みますが、今回は誰にでもできる、簡単なメンテナンスにとどめておきますので、ぜひ、この年末年始の休みを利用してやってみてください。
1. 竿・ロッド
前述の通り、海を相手にした釣りでは海水の塩分、魚やエサのベタ付きを避けて通ることができません。
ガイドは念入りに
特に目に付きやすいバットの部分や、リールシートの部分は、濡れたタオルなどですぐに拭いてやれば案外ときれいに汚れが落ちます。ところが、見落としがちになるのがラインの通るガイド部分です。
穂先に行くほどガイド自体が小さくなるので、少しの塩分付着でも固い魂になったりして、以外とラインを傷つけたりすることがあります。やはり流水で洗い流して、きれいに掃除することが必要です。
竿の洗い方
手順としては流水を掛ける前に、竿尻の栓を必ず外しておきます。そして、洗い流した後は竿を立てて竿尻部分から水分が出ていくようにします。2日ほどかけて乾かしても多少、水滴が残っていることがありますので、キッチンペーパーや、柔らかい布などで拭き取ってやると良いでしょう。
仕上げ
最後に仕上げとしてシリコン系のスプレーをガイドやリールシートなどに吹きかけておくと、糸トラブルなどが軽減できます。
2.リール
次はスピニングリールのメンテナンス方法についてです。磯や波止において釣りを行う場合、最もメンテナンスの必要性が高いリールがスピニングリールです。
塩抜きをしよう
リールはさまざまな役割において一番、海水に濡れやすい機器となります。また、スプールに巻いているラインは一日中、海の中に浸かっている時間帯が長いので、どうしても海の塩分による劣化を起こす頻度が高くなるのです。したがって、スピニングリールのお手入れにあたっては釣り終了後、ただちに塩分を抜いてやるのが理想です。
私の場合、流水を掛ける前にスプールを本体から外して、ラインに付いた塩分を流水で洗い流しますが、もう一つの方法としてはスプールごと水へ浸して塩分を抜いてやる方法の2パターンを行います。
流水で洗う
しかし、流水で洗い流す大きな理由は、スプール内部にはワッシャーやフェルトなどの部品が内蔵されています。そちらへの影響を加味すると、やはりスプールに直接、流水をかけて海水(塩分)を洗い流す方法を習得しておく必要性があります。
手順としてはまず、ドラグを適度の固さまで締め込んで、内部に水が入らないように調整しておきます。そして、流水を当てながら塩抜きを行い、合わせてハンドル部分やラインローラーなどに付いた汚れも一緒に洗い流してあげましょう。
洗浄の際の注意点
水の掛け方はリール本体の内部に水が入らないよう、リールはスプール側を上にして水を掛けるようにすれば問題ありませんが、洗剤やお湯を使用すると、内部のオイルやグリスが解けて流れ出してしまうので注意が必要です。
汚れが落ちたらスプールを本体から外して軽く振ったり、ハンドルを回して遠心力で水を切ったりして乾燥させます。約1日ほどで乾くと思われますので、元の状態に組み立てて、稼動力に問題がないか、何度かハンドルを回して点検をしておきましょう。
ただし、稼動部の動きに違和感を感じる前に、メーカー専用のオイルやグリス補充することでリールの動きもスムーズさを保ち、ライントラブルなども軽減されますので、定期的に補充を行うように心掛けよう。