フライお得帖:マーカー自作のススメ 材料は「ヤーン」と「ゴム管」だけ

フライお得帖:マーカー自作のススメ 材料は「ヤーン」と「ゴム管」だけ

フライアイテムを安価に自作してみるフライお得帖。今回はヤーンとゴム管を使ったマーカーの自作です。材料はたった二つだけなので是非チャレンジを。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・浅暮三文)

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浅暮三文

浅暮三文(あさぐれ・みつふみ)小説家。第八回メフィスト賞、第56回日本推理作家協会賞を受賞。日本推理作家協会、日本文芸家協会員。産経新聞書評担当。

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ルアー&フライ トラウト

完成したマーカーをテスト

さて、それでは釣行前に完成品の効果を調べましょう。ティペットにマーカーをセット。フライを結び、オモリをかませて準備完了です。それを自室のバスタブに持っていき、どぶんと中へ。

フライお得帖:マーカー自作のススメ 材料は「ヤーン」と「ゴム管」だけテスト前の状態(提供:WEBライター・浅暮三文)

さてどうでしょう。私はTMC206BL16番のカディスピューパとガン玉4号0.2gを付けています。ははあ、ヤーンは黄色いゴム管の少し上、束の根本くらいで浮いています(赤色が濃い部分)。

フライお得帖:マーカー自作のススメ 材料は「ヤーン」と「ゴム管」だけ浮き具合をテスト(提供:WEBライター・浅暮三文)

好みの浮力はここで最適化できます。ヤーンを増やしたり、ハサミで量を減らせば良いだけなので。私の場合は巻いてあるヤーンで1本10cmなので、6本分=60cmの束となりました。後は結論として得られた長さのヤーンマーカーとゴム管をパックにしてヤーンマーカーのキットが完成。

フライお得帖:マーカー自作のススメ 材料は「ヤーン」と「ゴム管」だけ三つ編みでパッケージに入れると便利(提供:WEBライター・浅暮三文)

費用を計算

なんとも簡単で最適なマーカーが手に入ったことでしょう。しかも使った材料は二つだけ。ではヤーンとゴム管によるマーカーの決算をしてみます。

フライお得帖:マーカー自作のススメ 材料は「ヤーン」と「ゴム管」だけ決算表(作図:WEBライター・浅暮三文)

私の場合、最適化したヤーンの長さとゴム管の単価によると、マーカー1個はこの値段。安くて涙が出るようですね。市販されている可動式マーカーは二つ、三つをパッケージされたのが銀硬貨で数枚はします。使わない手はないでしょ?

ポリヤーン使用の注意点

ただしポリヤーンは意外と浮力がなく、一度濡れて水に沈むと浮かんできません。ですので釣行時はこまめにハンカチで拭いてあげましょう。するとすぐに元気になります。化繊ですから水が染み込んだわけではないのです。

私は現場ではこのマーカーをリボンのようにして使います。すると震えたり、くるりと回ったり、2本の羽根が分かりやすく動き、アタリがつかみやすいのです。「でもなあ、俺は目が悪い、執着心も薄い。どんな穴でも、何かを通すってのは、もう駄目とあきらめてるんだよな…」という人もおられるでしょう。確かに私も老眼です。そして穴に対しては徒労を感じるばかりです。

そこで次回は穴から離れましょう。そして策を労さない潔さをご紹介しましょう。あなたのヤーンだけをただ使う方法です。

<浅暮三文/TSURINEWS・WEBライター>