和歌山県串本大島のフィッシング隼では、夏の終わりごろから冬にかけてイワシミンチをまきエサにしてメジロ~ブリを狙うテンビン釣りが楽しめる。ブリクラスが入れ食いになっているらしく様子をうかがいに行ってきた。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)
テンビン釣りで狙うブリ
串本大島・フィッシング隼のイワシミンチをまきエサに青物を狙うテンビン釣りは、開幕初期の9月はブリクラスの大物が多く、10月ごろにはハマチ~メジロクラスが主体になる。
本格的な冬の訪れのころには、再びブリクラスが狙えるようになるというのが例年流れ。今年は例年より半月近く早く開幕したが、やはり開幕直後はブリクラスがよく釣れ、前週はクーラー満タンで早上がりとなったようだ。
ここの青物は通夜島沖に設置されたマグロの養殖イケスに付いているもので、シーズンオフの期間に大きくなったものが開幕と同時に釣れ始める。これらが釣られてしまったシーズン半ばは型が落ちるが、冬にはも大きくなって釣り人を楽しませてくれるということだ。
テンビン釣りタックル
使用するタックルは、オモリ負荷100号前後の硬すぎない2.5~3mのサオ、リールは電動2000~3000番、ラインはPEライン4~6号。仕掛けは、70cm前後のテンビンにサニーカゴジャンボ、オモリは100号、クッションゴム3mmを1m、ハリスは10~14号2.5ヒロ、ハリは青物バリの11~13号くらいが基本となる。
注意点は、まきエサで養殖イケスに付いた魚を寄せて釣るため、どかどかまけるサニーカゴのジャンボを使うこと。また、オマツリ防止のため、リールは電動リールが必要。どちらもレンタルできる。
テンビン釣りの釣り方
基本の釣り方は、船長から出る二つの指示ダナの、まずは深い方のタナまで沈めてまきエサを振り出し、そこから浅い方のタナまで巻き上げてアタリを待つ。3分ほど待ってもアタリがない場合は、仕掛けを回収してエサを詰めなおし、さしエサの状態を見て再度投入するというもの。
アタリが出たらしっかりアワセを入れ、後は青物の強い引きを楽しむのみ。とはいえ、遊ばせすぎると隣とオマツリするので、一気に勝負するのが鉄則。短い時合いに数を釣るためにも、覚えておきたいポイントだ。
テンビンまで巻き上げたら、ハリスを手繰って魚を水面まで上げよう。最後は船長がタモで取り込んでくれ、ハリ外しもしてくれる。釣れた魚は締めて放血した状態で足元に置いてくれるので、ハリを外してもらったら次の投入の準備だ。
攻略のポイント
攻略のポイントは、朝一のまだ魚が船に寄っていない時間帯は、あまり待たずに手返し優先でどんどんまきエサを打つこと。そして、釣れだしたら集中して時合いを逃さないことだ。
また、朝一の時合いが過ぎるとアタリは減ってしまうが、こんな時は誘いやさしエサの付け方、エサの変更などでアタリを拾うことができる。エサを振り出してから指示ダナまで巻き上げる速度をかえたり、さしエサのイワシを半分に切ったり、サンマやサバの切り身にかえるなどを試してみよう。
以上がこの釣りのおおよその流れ。複雑な操作やテクニック、繊細さが要求されるわけではないので、初めての方でも釣果が期待できる。船釣り入門には最高のターゲットといえるだろう。