スロージギングで高級魚『アラ』連発 3.8kg頭に5匹【石川・諏訪丸】

スロージギングで高級魚『アラ』連発 3.8kg頭に5匹【石川・諏訪丸】

7月17日、石川・輪島沖へスロージギングでアラを狙って釣行。前回は2匹に終わって悔しい想いをした。しかし、今回は3.8kgを頭に5匹を得ることができたので、レポートしたい。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・村山雅治)

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村山雅治

半分青い釣りバカ大将です。ちなみに、半分青いというのは私自身、感音性難聴2級のハンデを持ってますがポジティブに活動してます。釣りなら興味を持てば何でもやりますが、主にオフショアでのジギングがメインです。釣った魚は全て捌く料理人でもあります。食べない場合は全てリリースします。ソルト、ロック、サーフ、何でもやる釣りバカです。

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『幻の魚』アラとは?

「アラ」という高級魚をご存じだろうか?九州ではクエのこともアラと呼ばれているためよく間違われるが、クエとは違う魚である。アラとはスズキ目ハタ科の魚であり、クエととても良く似ているためよく混同される。どちらも高級魚として知られており、アラは北海道から九州南部の太平洋側、青森から九州南岸までの日本海側で生息が確認されている。

水深70~400mの中深海の岩礁部に生息しており、なかなか漁獲されないことから「幻の魚」と呼ばれている。群れで生活しないことと、絶対数自体が少なく、釣りでは中深海スロージギングでもめったに上がることがないとされている。また、市場にもあまり出回らず、びっくりするような値段が付くことがあるが、その値段に見合う旨さがあり、特に刺し身、しゃぶしゃぶなどは絶品である。

前回のアラのスロージギングでの釣果は、3.8㎏を筆頭に2匹だけであった。それほど数釣りするのが難しい魚である。

輪島沖スロージギング

輪島沖のスロージギングで釣れる魚種は多彩で、様々な魚が釣れている。アラを筆頭に、オキメバル、タヌキメバル、カガミダイ、真フグ、タチウオ、ムシガレイ、スルメイカといった魚たちだ。シーズンとしては、6月から8月一杯までがメインになる。

スロージギングで高級魚『アラ』連発 3.8kg頭に5匹【石川・諏訪丸】輪島沖は魚種多彩(提供:WEBライター・村山雅治)

スロージギングの釣り方

スロージギングはその名の通り、ゆっくりとしたピッチでスローにジグアクションを加える釣りで、普通のジギングとは違っている。

ジグのアクション

ゆっくりとしたピッチでのアクションとして、まずはジグが着底したらイトふけを取り、根掛かりを回避するためにロッドを高く持ち上げ、ジグをゆっくり落とすと同時に3回転ほどリールを巻く。

その後ロッドをゆっくりと持ち上げ、素早く下ろすと同時にリールを半回転、もしくは1/4回転のピッチで巻く。ロッドを上げる時は垂直になっているジグが、ロッドを下ろして潮の流れに乗せてフォールさせる時にジグの向きは横向きになる。つまり、スルメイカが横向きに泳いでいる動きをさせるというイメージだ。

そして、底から3m~5mまでの範囲でフォールアクションを加えつつ探って行く。

アタリとやり取り

アタリについては、ジグを落としているときにイトふけがとれなくなったり、一気に引き込むアタリが出たりなど、千差万別である。

また、アラなどや中深海の魚種とのやり取りではパワー勝負となるので、ヒットしたらラインにふけや溜めをなるだけ作らないように、一気にリールを巻き上げるべきである。ただし、フッキングが甘いと途中でバレてしまうので、フックとしてはあまり太くはなく、なおかつ鋭さを持たせたバーブレスのフックがおすすめである。

当日の状況

7月17日(金)は、4時に出港~15時帰港の予定でアラ釣りに行ってきた。お世話になったのは前回同様「諏訪丸」、輪島ではかなり人気の釣り船で、県外からも多数の方が来られている。釣行エリアは輪島沖230~260mの深度のエリアを流していった。そのためリールには、最低限300mのラインが巻かれていないと対応できない。

当日の天候は、曇りのち晴れ、波高0.5~1.5m前後の凪の状況で、風速2~3mの涼しい風が吹いており、うねりさえなければ非常に釣りやすい状況だった。北陸圏で釣れるアラは3㎏以上となると大物、1.4㎏以上のサイズを良型、それ以下を小アラと呼んでいる。

スロージギングで高級魚『アラ』連発 3.8kg頭に5匹【石川・諏訪丸】朝日を受けて出船(提供:WEBライター・村山雅治)

当日のタックル

当日用意したタックルは以下の2つだ。

1.ロッド=ゲームタイプスローJ、リール=シーボーグ300J-L、PEライン=クレイファイヤーライン1号、リーダー=25lb
2.ロッド=グラップラー タイプLJ、リール=オシアジガー1501PG、PEライン=クレイファイヤーライン1号、リーダー=25lb

ジグは280~450gを状況によって変更していくが、メインは330~350gのロングジグとした。平ジグは潮の流れが止まっている、またはオマツリが少ない時に使用した。

スロージギングで高級魚『アラ』連発 3.8kg頭に5匹【石川・諏訪丸】当日のタックル(提供:WEBライター・村山雅治)

ロングジグで良型アラが連発!

まずは潮の流れを確かめるために280gの軽い平ジグからスタートし、フォールアクションで食わせる作戦でスタートした。しかし、着底するまでに船の下の方に流されてしまい、潮の流れが速く非常に釣りづらかったため、開始後30分で330gのロングジクに変換し、電動リールで深さを確認した。

ロングジグに変更して、1/2ピッチのスローアクションでジグをゆっくりとスローにフォールさせるアクションを加えながら、着底から3~5mの範囲をネチネチと探っていくと、10分後にはヒット!「この首を振る引きはアラの引きだ!」と確信した。約5分間のファイトのち、上がってきたのは3.2㎏の良型のアラだった。

そしてその30分後には、2.9㎏がヒット!船中でもぼちぼち釣れ始め、アラ祭りといった状況になったような感じだった。

さらに、10時近くには2.4㎏をヒット!!前半の4時~10時までの間だけで、3匹の良型のアラをキャッチすることができた。

後半の作戦

後半に入ってから、全く同じジグでは食わなくなってきたので、頻繁にジグの変更を心掛けた。使用したジグは主にBOETのスロージギング用ジグ300g台のジグである。このジグはゆっくりシャクったのちに、フォール時に横を向いた形で安定し、ベイトのように誘う傾向があるため、非常に使いやすい。

後半部も、ジグアクションは前半と同じ作戦で探ってみる。すると、11時30分前後にはヒット。「この首を振る引きはアラに間違いない!!やったぜ~!」と一気に巻き上げていると、急にふっと軽くなってしまい、本日初めての痛恨のバラシ。

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