本格的に釣りを始めると車にロッドホルダーを付けたくなる。既製品は高いし、なんだか作れそうな気がしたので筆者は自作した。約3年間使用しており、釣り仲間からも好評だ。このたび車両変更に伴い付け替える機会なので、画像と共に作り方を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・池下洋平)
理想の車載ロッドホルダーとは?
自作ロッドホルダーに求めるものは、以下の3点だった。
①簡単に着脱できること
②しっかり固定できること
③できれば既製品より安くすむこと
大まかな構想は、車両後方の天井にある隠し穴(5mm程度)を利用して竿尻を固定するものを取り付け、後部座席左右のハンドル間にバーを渡し、竿先側を乗せるという単純なものだ。上記①と②を両立することが簡単なようで難しい。
必要な道具
ロッドホルダー自作に必要なパーツを紹介。
■竿尻側
カーテンレール、洗濯ばさみ(A型で先が広く丸いタイプ・持ち手に穴があると◎)、ステンレスの二重リング、コードを束ねるマジックテープ、クッションテープ、極細スリム君(アンカー)、ネジ
■竿先側
クレトムインテリアバー(カー用品店)、足指パッド、両面テープ、マスキングテープ
材料の大部分は100円ショップで調達可能で、その他もホームセンターで安価に購入できるものばかりだ。
加工に使用する道具と用途
基本的には、家庭にある工具を使用する。
・小型マイナスドライバー×2:天井の穴キャップを外す
・油性マジックなど:カーテンレールの穴位置を決める
・インパクトドライバー&鉄鋼用ドリル刃(1mm~5mm・6.5mm):穴を広げる
・潤滑剤(今回はKURE5-56):穴を広げる際に塗布
(丸やすり:穴のバリ取り)
・小型プラスドライバー:カーテンレールの取り付け等
・はさみ:クッションテープ・足指パッドのカット
取り付けの手順
車載ロッドホルダーの取り付け方法をA~Dの4つの手順に分けて説明する。
手順A:車天井の穴拡張
1.マイナスドライバー2本を使って天井の穴キャップを外す
2.カーテンレールを天井の穴に当ててネジ穴の位置を確認し、油性マジック等で印をつける
3.インパクトドライバーとドリルで天井の穴を広げる。
高温になることを避けるため、穴と刃に潤滑剤を塗布しながら少しずつ低速でドリルを回す。削りカスが出ていれば確実に穴は広がっている。また穴が広がり、刃が通るとドリルが突然中に入るので注意。そのまま車の天井(外側)に刃が進んでしまう。
手順B:竿尻側バーの加工と取り付け
1.手順Aで開いた穴にアンカーを打ち込み、付属の道具でアンカーの羽を広げる。
2.カーテンレールにインパクトドライバーとドリルでネジ穴を開ける。最初は1mm程度の穴を開け、それを広げるとやりやすい。多少のズレに対応するため、穴を横長に作っておいてもOK。
3.カーテンレールをネジで天井に取り付ける。その際、適当なカラーがあればカーテンレールと穴の間に挟んでもOK。ネジはアンカーに適合するサイズで選ぶ。
手順C:竿尻を挟む洗濯バサミの加工と取り付け
1.洗濯バサミの挟む側にクッションテープを貼る。
2.洗濯バサミの持ち手側にステンレス二重リングを取り付け、更にカーテンレールのコマを取り付ける。両端用の物はコマではなくエンドキャップを取り付ける。
3.洗濯バサミにコードを束ねるマジックテープを通す。
4.洗濯バサミを手順Bで作ったレールに通す。両端はカーテンレールに付属するネジで固定する。
5.洗濯バサミを固定したい位置のカーテンレールを目玉クリップで挟み、動かないようにする。
手順D~竿先側バーの加工と取り付け~
1.足指パッドをU字になるよう切り分ける。
2.両面テープを使ってクレトムインテリアバーに足指パッドを接着する。
3.バーの表面パイプが動くようならマスキングテープで固定する。
4.車内、後部座席にパイプを取り付ける。
作業時間1時間程度で完成
車種によっては微調整が必要になるかもしれないが、上記の作業で完成する。作業時間は1時間程度。筆者は主に2ピースロッドを分けて載せている。短めの1ピースロッドを載せることもある。長めのものは中央に配置するようにしている。