外房~茨城地区のひとつテンヤの釣果をチェックしていると、鹿島エリアで大ダイが釣れている模様。7月5日(日)に鹿島旧港の船宿から出船してきました。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 白井亜実)
鹿島でテンヤマダイ
7月5日(日)、鹿島エリアで大ダイ狙うため、鹿島旧港の船宿に向かいました。5時に到着すると、どの船も釣り人でいっぱい。いかに鹿島のひとつテンヤが盛り上がっているかが分かります。エサの活エビが配られたところで出船。
ポイントは水深20m以浅の砂地帯。流す位置が決まると船長から「はい、どうぞ。アタればデカいから、ドラグ調整はしっかりしておいて」のアナウンスで開始。
いつもはカジメが生えているような根が点在しているポイントを、なるべく軽いテンヤを使って根掛かりに気をつけながら釣るイメージ。こんな底がフラットなポイントで大ダイが釣れているなんてとても信じられません。
ホシザメの気配のなか本命顔見せ
まず、6号のテンヤでスタート。緩やかに払い出すような状況なので、少し重めのスイミングタイプのジグヘッド25gに変更。キャストしてカーブフォールさせていきます。
しばらくすると、私と同じ左舷ミヨシの竿が大きく曲がり、ドラグが引き出されます。「早くも大ダイ出現か」と、見ていると、水面に姿を現したのは、グレーの大きな魚体。4kgほどのホシザメ。「珍しいことがあるものだ」と、軽く考えていましたが、このあとサメに幾度となく悩まされることになるとは、思いもしませんでした。
このあと、右舷ミヨシで大物がかかった模様。船長がタモを持って走ります。「わぁ~すごい!」女性の華やかな歓声が聞こえてきました。聞けば2.5kgクラスの本命が取り込まれたみたい。
3kg超え良型マダイゲット
5時30分、キャストして着底するタイミングで竿先にモゾモゾと違和感。アワせると、一瞬何か引っかかったような感触。その後も軽くティップを弾くような、例えるなら居食いするフグのような小さなアタリが続いたので、ひと呼吸おいて思いきりアワセを入れます。
すると、竿先がガシッと止まった次の瞬間、ドラグが勢いよく引き出されていく。「おっ、タイかな?タイだな」と船長。しっかりテンションを掛けていても、ガンガンガン。竿を激しくたたきつけ、タイミングを合わせて巻かないとテンションが抜けてバレてしまいそう。タイ特有のスリリングな引きに、良型は間違いなさそうです。
「のされたら外れちゃうからね。頑張れ~」と、船長や周りの常連も優しく応援してくれます。「絶対顔を見たい」。慌てずに落ち着いて、魚の動きに合わせながら、それでも主導権は握らせないよう一定のテンションをかけ続けて巻き上げていきます。
浅場なので最後までよく引きましたが、2分たったころ突然おとなしくなると、くるりくるりと円を描きながら、美しいコーラルピンクの大きな魚体がポコーン。取り込んだのは3kg超の良型。
サメの猛攻続く
さらに、時々船中のどこかでドラグ音が鳴り響きます。ところが、そのほとんどがサメ。ひとつテンヤ船で、こんなに釣れるなんて、今まで見たことないというほど。
そんななか、左舷ミヨシで竿が大きく曲がります。激しくたたきつけるような引き。どうやら本命の感じ。水面に姿を現したのは4kg級。「アタれば大きいよ」という船長の言葉通りの展開。
「ジグでも釣れてるみたいだから、持ってる人は試してみてね~」とアナウンスが流れます。魚はベイトを意識しているのかな。そこで、テンヤをキャストして巻いてみます。すると、フワッと重くなるような反応。アワせるといい重量感。ドラグ音が鳴り、少し暴れたので期待したけど、途中からは引かずに浮いてきます。残念ながら3kg級のサメ。本命とは引き方が少し違うので、分かるようになりました。
マゴチとヒラメも顔見せ
しばらくすると、ボトム付近でコンッと明確なアタリ。バシッと思いきりアワせるとヒット。ガンガンガンガンと、暴れるものの、なんだか様子がおかしい。首を激しく振りながら上がってきたのは、嬉しいゲストのマゴチ。
隣の人にもなにやらヒット。重そうに巻いてきたのは3kgクラスのヒラメ。こちらもうらやましいゲストです。
ショウサイフグに笑顔
さらにヒットは続いて、強引のあとフワッと水面に浮いてきたのは、「デカッ」と、思わず叫んでしまいたくなるような、まるまると太った大きなショウサイフグ。「私も食べたい」と、ボトム付近をネチネチ攻めているとコンッ。狙い的中で、美味しそうなフグをキャッチ。
このあと、右舷トモから心地いいドラグ音が聞こえてきました。上がってきたのは2.8kgの本命。気がつけばラスト1時間。
マダイ追釣で満足の納竿
少し風が強まり、ウネリもでてきました。船下に仕掛けが入り込む流れにテンヤを軽くしたり、重くしたり。あれこれ試したあと、再び25gのジグヘッドに戻したところ、着底直後にコンと、ついばむようなアタリ。スーッと聞きアワせるけど乗らない。
エサを取られてしまったので、同じようにキャスト。すると、もう一度着底時にアタッて、今度はしっかり即アワセ。勢いよく竿先が船下に引き込まれていきます。「このままでは右舷の人とオマツリしてしまう」。ドラグは出るけど、先ほどよりサイズは小さそうなので、竿先を下げて少し強引にテンションをかけ、魚の頭をこちらに向かせます。
角度に気をつけながら、なんとか左舷側に引っ張りだすと、ピンク色の待ち望んだ魚体が姿を現しました。
2尾目は1.8kg。最後の最後に、また本命が釣れて、最高の締めくくりとなりました。
<週刊つりニュース関東版 白井亜実/TSURINEWS編>
出船場所:鹿島旧港