6月6日、愛知県の石川丸からアジ釣りに出かけた。に久しぶりに釣行で、1匹目を手中にするまで時間がかかったが、コツを掴んでからは本命とコンスタントに対面できた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・石川友久)
石川丸でアジ狙い
前日にしばらく使用していなかった道具類の点検を行いながら、当日は愛知県へ戻っての釣行で、コロナ緊急事態宣言解除後の最初の釣行でもあった。例年この時期はイサキが最盛期を迎えるのだが、型はいいが数が安定していないことから、今回は師崎から出船する石川丸に予約を入れた。
久しぶりの釣行で、とっても楽しみだった。当日は名古屋市名東区にある自宅を午前2時30分に出発し、お世話になる石川丸の受付には4時ぐらいに到着。気温は25度で、湿気が高くて蒸し暑く、マスクをしているとさらに暑さを感じる。
受付では、石川丸のスタッフおよび釣り人たちがマスクを着用していた。これからは、この光景が常識になるのかもしれない。
アジ船は第6石川丸で、私は左舷の胴の間を釣り座とする。早々に受け付けを済ませてアジ釣りの料金を支払い、仕掛け1セット、カゴ(サブマリン)、オモリ80号、氷を受け取った。
オマツリ対策に4つのアドバイス
第6石川丸は午前5時すぎに師崎港を出船して、大山沖まで約1時間航行して到着した。水深は100m前後で、船長からの指示ダナは底から5mで最初のポイントは97m。この釣行で最も深かったのが103mで、浅かったのは92m。いずれも底から5mが鉄則で、5m前後で狙ってキープ。上げ下げには電動リールが必須だ。
この日は大潮のため、反対側の釣り人とオマツリになることがあり、これには悩まされた。オマツリ対策で船長のアドバイスを紹介したい。
1.仕掛けの投入時にはテンションをかけてイトフケを抑える。
2.タックルはなるべく手で持つ。
3.魚が掛かっても、上げる際はできるだけ手持ち。
4.仕掛けのイトフケでオマツリを誘発するので、大きなシャクリをしない。
要は置きザオにはせず手持ちとし、常にラインの位置に配慮することだ。船宿ではミキイト3号、ハリス2号、緑スキンの仕掛けを渡していたが、私は大アジにハリス2号では細いかと考え、釣具店で購入した仕掛け(ハリス3号)を使用した。
しかしオマツリしたため、船宿推奨の仕掛けに替えてみるとよくアタるようになり、大アジが掛かってもハリス切れがなかった。仕掛けの全長もサオより短めで扱いやすいので、船宿から提供される仕掛けがベストだと思う。ハリには魚の皮が付いているが、今回は船長のアドバイス通り緑スキンの反応が良かった。
コツをつかんで連釣
昨年も同じ時期に釣行し、酷暑でかなりの発汗があり喉の渇きを経験。この日は曇り空で、日差しが弱い分、海上で吹く風により暑さを感じなかった。喉の渇きもさほどなかったため釣り人にとってはいい状況だったが、曇りとはいえ日差しは強烈で、サングラスなしだと目がくらむため準備をお勧めしたい。
一方、海中の状況は表層は穏やかだったが、中層より下は大潮の影響で流れ、魚が集まるポイントが狭くなったため長く攻めることができず、ポイントの上を流す釣りとなった。
私はなかなか最初の1匹目に恵まれず四苦八苦していたが、午前9時ぐらいにやっとキャッチ。その後はコツをつかみ2匹目、3匹目と続いた。5mをピンポイントで狙うよりも、5m前後を広範囲で狙うため、底からジャスト5mで仕掛けを投入する。様子を見て、反応がない場合はサオを1.5mぐらい立ててからゆっくり下ろす。これを繰り返して広範囲を攻めると、アタリが多く出るようになった。
アタリがあってもアワセは不要で、大きく引き込まれるまで待ち、あとは上げるだけだが、サイズは大きいためアタリがはっきり出る一方、慎重に上げないとアジは口元が弱いためバレやすい。今回の釣行で2~3匹は目の前でバラした。
感染症対策はしっかりと
船釣りでポイントの上を流すだけだと、どうしてもマンネリ化して飽きてしまうが、石川丸ではポイントが狭いため流すたびに船長から、「ポイントに入った」とのアナウンスが流れる。そのアナウンスが釣り人のやる気スイッチをオンにして緊張感が生まれる。今か、今かと待っていて、期待通りのアタリがあるので、このタイムリーなアナウンスが釣りを面白くしてくれていると感じた。
当日を振り返ると、爆釣とはいかなかったがアジをキャッチすることができた。一番の心配は、コロナ禍で以前のような釣りができるのかということだったが、石川丸ではスタッフ全員がマスクの着用を徹底しているため支障はないと思う。
少なかった貴重なアジは、刺し身とカルパッチョにして食べた。アジは今が旬で、脂が乗ってとてもおいしかった。
<週刊つりニュース中部版 APC・石川友久/TSURINEWS編>