通称「アメキャ」「アメナマ」と呼ばれる『アメリカンキャットフィッシュ』。簡単に釣れて強い引きも味わえるので、これから釣りを始める人にもオススメのターゲットだ。エサとルアーでの釣り方をそれぞれ紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・naffyyy)
アメリカナマズとは?
霞ヶ浦エリアで釣りを楽しんでいるアングラーには馴染みのあるこの魚。正式名称はチャネルキャットフィッシュだが、日本ではアメリカナマズ(通称アメナマ)と呼ばれることが多く、アメリカンキャットフィッシュ(通称アメキャ)と呼ばれることもある。
名前の通りアメリカ原産で、繁殖力の強さと大食漢ぶりから特定外来生物に指定されている。
アメリカナマズ釣りの概要
アメリカナマズが釣れる場所と釣りエサを紹介しよう。
釣れる場所
関東地方の各水系でアメリカナマズの捕獲数は増加の一途を辿っているが、狙って高確率で釣れるのは霞ヶ浦水系だろう。足元から水深のある護岸や流入河川の河口部、水門周辺はかなりの高確率でアメナマからの反応があるので、外せないポイントだ。
霞ヶ浦エリアでは爆発的に繁殖しているため、手軽に釣りで狙うことができるが、生きたまま別の水域へ移したり持ち運んだりするのは法律で禁止されているため、注意してほしい。
釣れるエサ
アメナマを狙う上で一般的に使われるのは、サバの切り身や生レバー、ドバミミズ等だ。これらのエサは事前に用意する事が可能であれば心強いエサになる。特にドバミミズを使うと、鯉やブラックバス等ゲストも豊富になるので、何が釣れてくるか分からない楽しみも増える。
ルアーでもしばしば釣れるためフィッシュイーターと思われがちだが、エビや小魚は勿論の事、死魚やプランクトンまで何でも捕食する。アメリカナマズ程エサを選ばず釣れる魚は珍しい。ヘラブナ狙いの練りエサは勿論、鯉狙いのパンエサでも釣れてくるのだから驚きだ。
アメリカナマズ釣りのタックル
タックルは、アメナマの引きに耐えられる強度があれば何でも良い。バスアングラーならバスロッドで良いし、普段海釣りを楽しんでるアングラーは、磯竿や投げ竿、コンパクトロッドとなんでも使える。
アメリカナマズのエサでの釣り方
まずは釣るのが簡単なエサでの釣り方を解説する。
エサ釣りの仕掛け
エサ釣りの仕掛けは、それぞれの竿に背負えるオモリをつけ、あとは大きめの針(バス用のオフセットなら#1~#5/0くらい、丸セイゴなら13号~17号前後)を結べば仕掛けのセットは完了だ。
筆者はルアー釣りの傍ら楽しむ事が多いので、スナップにシンカーとワーム用のフックを直接付けるお手軽スタイル。市販品ならうなぎ用のぶっこみ仕掛けなども使える。道糸やハリスは何でもいいが細い糸だと切られるので、ナイロンやフロロなら3号以上は欲しい。
釣り方
釣り方はぶっこんで待つだけ。アワセは竿先が入ったり戻ったりする前アタリの後、強く入り込む本アタリが来るので、そのタイミングで大きくアワせる。
コンビニで買えるオススメのエサ
アメナマ釣りではタックルさえ手元にあれば、エサの準備は直前まで不要だ。なぜなら前述したエサ以外にも、コンビニで買えるもので釣れるからだ。釣行前や釣行中に最寄りのコンビニエンスストアに寄れば人間の食料と同時にアメナマのエサも調達出来る。そこで今回は筆者の経験から、コンビニで買えるエサのオススメ品をピックアップするので参考にしていただきたい。
魚肉ソーセージ
エサ持ち☆☆
集魚力☆☆☆
大物☆☆☆☆
手軽さ☆☆☆☆☆
アメナマ狙いで最も認知されているコンビニエサの一つが魚肉ソーセージ。エサ持ちが悪く、フルキャスト時や仕掛けを回収する際に取れてしまう事が多いのが弱点だが、大概の場合は魚肉ソーセージだけで事足りてしまう。ルアーマンはテキサスリグのワームを魚肉ソーセージに刺し替えるだけでバス狙いからアメナマ狙いにシフトチェンジする事ができる。
太めのソーセージが1本入っているタイプより、細めのソーセージが複数本入っているタイプの方が針付けしやすく、余った際に次回まで残しておけるのでオススメだ。
イカの塩辛
エサ持ち☆☆☆☆☆
集魚力☆☆☆☆☆
大物☆☆
手軽さ☆☆☆
アメナマは呑兵衛なのか?と錯覚してしまう程、人間のおつまみが大好きだ。イカの塩辛はエサ持ちも良く匂いも強い事から、アメナマの特効エサとして知られている。特に弱点らしい弱点は無いが、エサを付ける際に手が汚れてしまう事、開封後に放置すると恐ろしい匂いになってしまう事は覚えておこう。
真夏に開封した塩辛を、釣行から丸1週間放置してしまい、匂いが消えずしばらく車に人を乗せられなかった苦い思い出があるため、筆者は塩辛は使っていない。
ウィンナー
エサ持ち☆☆☆☆
集魚力☆☆
大物☆☆☆☆
手軽さ☆☆☆☆
魚肉ソーセージと被りそうだが、実は全く違う特徴を持つのが、ウィンナーである。コンビニエサも奥が深い。表面の皮の恩恵でふやけずエサ持ちがよく、魚肉ソーセージと違い単体でも沈むためノーシンカーで使う事も出来る。ただし、集魚力が魚肉ソーセージと比べて劣るため、針を刺した後少しカットするのがポイントだ。
何故かウィンナーは鯉の反応も良い。写真の鯉は同行者がウィンナー餌で釣ったもの。ゲストはテンションが上がる。
番外編:チキンナゲット
エサ持ち☆☆
集魚力☆☆☆
大物☆☆☆
手軽さ☆☆☆
某ファストフードチェーン店で人気のチキンナゲット。実はチキンナゲットもアメナマのエサになるのだ。釣行前にドライブスルーで自分の食事と共にチキンナゲットを買っておけば、自宅から釣り場まで一歩も外に出ずアメナマのエサを調達出来る。少々割高感は否めないし、チキンナゲットである必要はあまり無いのだが、アメリカ発祥の魚をアメリカ発祥のエサ(料理)で釣るのは洒落が効いていて楽しい。ハンバーガーを頬張りながら、チキンナゲットをエサにすればアメリカンな雰囲気に浸れる。
エサの特徴としては可もなく不可も無くだが、釣り仲間はチキンナゲットで80cm近い大物を釣り上げているため侮れないエサである。