土用の丑には少し早いですが、そろそろスーパーの鮮魚売り場にはウナギのかば焼きが多く並べられる季節です。そこで今回は、おいしいウナギのかば焼きの見分け方を、奈良県中央卸売市場の丸中水産株式会社勤務の著者が紹介します。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・有吉紀朗)
ひと工夫でさらにおいしく
食べる際はレンジで温めるだけでもいいですが、お酒を振りかけアルミホイルで蒸すとおいしいです。また、時間がある方は沸騰直前くらいのお湯でタレを洗い流し、これを添付のタレをつけて再びグリルで焼いてみてください。また違った味が楽しめます。
私はさらにこれをバーナーで炙り、紅葉おろしや柚子胡椒で食べるのが好みです。また、真空パックのウナギは湯せんしてから、焼き直したりしています。
なお、国産でも中国産でもまれに泥臭いかば焼があります。これは出荷する前に流水にさらす「立て込み」という作業がしっかり行われていないためで、残念ながらパックされた商品からは判断しにくいです。運悪く当たってしまったら、山椒を多めに使うか柳川風にしてみるのがおすすめです。
問題も多いウナギ
ウナギはワシントン条約で取引が制限されたり、絶滅危惧種に指定されたりしてもいます。また、完全養殖がまだ確立されておらず、これだけスーパーや企業でコンプライアンスや産地証明が騒がれている中で、密漁のシラスが多かったり、シラスウナギの遡上がほとんどない香港からシラスが輸入されたりと問題が付きまとっています。
日本人の爆食がこれらの原因でもあるというのも、残念ながら事実です。
<有吉紀朗/TSURINEWS・WEBライター>