高級食材や健康食材としてのイメージが強い「スッポン」。実は釣りのターゲットであることをご存じでしょうか。今回は意外と身近?なスッポン釣りについてご紹介します。
(アイキャッチ画像提供:野食ハンマープライス)
スッポンは釣っても大丈夫?
高級食材として知られるスッポン。野生に生息しているとは言え、「そもそも釣って大丈夫なの?」という疑問を持つかもしれません。
結論から言うとスッポン釣りをすること自体は問題ありませんが、各河川や釣り場の規則に従って釣りをすることになります。例えば、場所によっては遊漁券が必要であったり夜釣りが禁止されている場合があるため、必ず事前に釣り場のルールを確認するようにしましょう。
スッポンについて
まずスッポンの生息域、生態、釣りのシーズンなどをご紹介します。
生息域と生態
スッポンは本州以南の河川などに生息しており、自然個体と養殖場から逃げ出した個体が混在しています。主に昼行性と言われていますが、活動できる状態であれば夜間も動き回るようです。
非常に臆病な性格なので、日中は泥や砂の上でじっとしたり岩の隙間に隠れていることが多いですが、皮膚病防止のための「甲羅干し(日光浴)」をしに水面から出ることがあります。
多少水質が悪くても生きることができるため、意外な都市近郊の河川に生息していることも。動物食の強い雑食で、魚類、両生類、甲殻類、貝類、水草など幅広い種類のエサを食べています。
スッポン釣りのシーズン
スッポンは水温が低くなると冬眠をするため、狙えるシーズンは春~秋の間となります。食べるなら冬眠に向けて栄養を蓄え脂肪が乗る9月〜11月ごろが旬。臆病な性格なので、警戒心のゆるむ夜釣りがメインとなります。
ポイントの選定方法
釣果のカギを握るのは「ポイント選定」。スッポンがいる場所といない場所ははっきりと分かれるので、釣果や目撃情報を集めることがとても重要になります。日中に甲羅干しするスッポンを探したり、ネットや釣具店などで情報を集めてみるようにしてください。
釣りポイントとなるのは、河川の上流域、比較的水深が浅い場所、流れが緩くなっているトロ場、川底が砂地または泥池になっている場所など。スッポンが隠れることができる木や岩などが沈んでいるとベストです。特にスッポンの養殖場の近くは逃げ出した個体が生息していることもあるので釣果も期待できるようです。
タックルと必要な道具
スッポンはぶっこみ釣りのタックルで狙うことができます。高価な釣具は必要ありませんが、スッポンの重さとパワーに負けない頑丈なタックルを選定するようにしてください。
竿、リール、ライン
硬めの頑丈な竿、中~大型のスピニングリール、ミチイトはPEライン3号以上、もしくはナイロンライン5号以上が目安となります。ハリスはナイロンライン、フロロカーボンラインの4号以上を基準に選定してください。
ハリ
ハリは2cmくらいまでの小型で太軸のもの(青物用、チヌバリなどがオススメ)。ハリを外そうとすると噛まれる危険性があるため、ハリスから切るようにしてください。
つけエサ
エサは匂いの強いサンマやサバの身エサがオススメです。スッポンは雑食性なので、鶏肉や豚肉もつけエサに使用することができます。
その他必要な物
足場が高い場所などで取り込むのに玉網があると便利です。スッポンは力が強く脱走しやすいので、釣れた後はフタ付きのバッカンや底が深い容器に入れるようにしましょう。また、噛む力が非常に強いため、怪我防止のために厚手のグローブがあると安全です。