手漕ぎボート釣りの魅力は、何と言っても自由気ままに釣りができること。ターゲットの選択、釣り方からポイント選びまで、すべて自分で行わなければならない。それだけに釣果が得られた喜びも大きい。
はじめに
手漕ぎボート釣りの魅力は、何と言っても自由気ままに釣りができること。
ターゲットの選択、釣り方からポイント選びまで、すべて自分で行わなければならない。
それだけに釣果が得られた喜びも大きい。
近場の比較的浅い水深を狙うシロギスやカレイ、やや深いポイントではアジやメバル、また岩礁地帯ではカサゴなどが主なターゲット。
狙いたい魚や行きたい場所を決めたら、本紙協定ボート店に連絡を入れ、海へ漕ぎ出してみよう。
ライフジャケットは必ず着用。
ボート店によっては借りられるところもある。
動作の妨げにならない細身な自動膨張タイプの購入を勧める。
ボート内のスペースは限りがあるので、持ち物はコンパクトにまとめて乗船。
乗り場は海岸か船着場だが、ほとんどの店では乗降時サポートしてくれる。
乗り場によっては、砂地や滑りやすいところもあるので、長靴などを履く。
以下では魚種ごとの攻略法やあると便利なアイテムなどについて解説。
シロギス
タックルや仕掛けは図参照。
エサは青イソメやジャリメ。
前者はなるべく細めのものを選び、頭の硬い部分をカット。
後者は頭からハリを通し刺しにして、必ずハリ先をだす。
タラシは2~3cm程度で、食いがいいようなら、さらに短く。
ボート店でエサを売っていない場合もあるので、要事前確認。
石粉とよばれる粉や砂をまぶすエサ付けが楽。
釣り場は砂地の場所が多い。
仕掛けを軽くキャストしたあと、イトフケを取り、ゆっくりサビいて(引いて)くる釣り方が一般的。
サビくスピードが遅すぎるとメゴチの率が高くなる。
仕掛けを止めたあとにアタることも多いので、仕掛けが船下にきてもすぐには上げず、誘うとアタることも。
アタリは明確。
急にアワせず、ひと呼吸おくか、少し送り込んでから、一定のリズムで巻き上げると掛かりがいい。
釣れたメゴチや小型のシロギスを活きエサにして、マゴチやヒラメなどを狙うのも面白い。
アジ・サバ
サビキ仕掛けのタックルは図参照。
コマセはアミコマセを使用。
冷凍ブロックを前日夕方くらいから室温で放置しておくと、釣行時に使いやすい。
当日買う場合はコマセカッターがあると便利。
仕掛け投入後、底から当たりダナを探る。魚探も有効。
アタリがあったら、その水深を覚えておく。
コマセはカゴにきつく詰めず、八分目ほどにして仕掛けを投入。
着底後、イトフケを取り、さらにアタリダナまで巻き上げ、コマセを振ってアタリを待つ。
ヒットし始めたら、コマセを3~5分ほどに減らして手返しよく仕掛けを投入してコマセを振り、魚を寄せておくのがポイント。
コマセの詰め替えは、仕掛けは海中に入れたまま、カゴだけをボート内に入れて行い手前マツリを防ぐ。
ビシ釣りの仕掛けは図参照。
走水や観音崎などの潮の速いエリアでは、数種重さの違う物をを用意しておく。
釣り場について
ボート店の人に聞くのが一番。
つねにに釣況を把握しているので、最適なポイントを教えてくれるはず。
あまり遠くには行かず、無理をしないことが大事。
風のない日はアンカー(ボートに付いているオモリ)を入れず流して、アタリがあった場所でアンカリングする。
また、図を参照にヤマダテを覚えておきたい。
自艇の位置の把握と、釣れたポイントを覚えておくのに役立つ。
便利な道具
携帯電話は忘れずに。
ボート店の電話番号や海のトラブル118番を登録しておくといい。
長時間座るのでエアークッションなどがあると快適に過ごせる。
そのほか、毒やトゲのある魚もいるのでメゴチバサミやフィッシュグリップなどがあると便利。
ボート釣りでは思わぬ大物がヒットすることがある。
取り込み用の網があれば万全。
注意事項
天候の把握が最も重要。
出船前の悪天候はもちろん、途中で急変したらすぐに引き返そう。
特に、風は最も注意すべき事項の一つ。
早めの判断を心掛ける。
また、ボート上では絶対に立たないこと。
移動するときはなるべく低い姿勢でゆっくり。
日射病熱中症対策として、飲み物は多めに持参しよう。
海上では一度ゴミが飛ぶと回収は困難。
ゴミ袋は必ず持参し、ゴミが出たらすぐに入れておくようにする。
そうすれば海を汚さず楽しい釣りができる。
<週刊つりニュース関東版 APC・松崎健/TSURINEWS編>