富山県を流れる庄川は、河口から庄川合口エン堤までの流程はさほど長くはなく、大きな岩が点在するような場所もないので、比較的安全な河川といえる。いわゆる、天然遡上のある川によく見る川相。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース特別版 APC・乙戸裕之)
入川場所の選定は入念に
砂地は少なく川底は頭台の石で敷き詰められていて、多くの野アユのナワバリになっている。この数年、増水の影響で川相は変化しているので、入川場所の決定は釣行日の早朝から念入りに探索することを勧める。
幸い河川の両岸に道路が整備され、橋が架かっているので、早朝の車通りが少ない時間帯に川をのぞくことができる。河原まで車で入ることができる場所もあるが、あまり深入りするとスタックするので注意。
ポイント選びの条件
ポイント選びの条件は石の色艶、魚影、そして野アユの泳ぎ方。魚影が確認できたとしても、群れで中層を漂っているような場合は、なかなか朝から追ってくれない。逆に単独で川底を素早く動き回るような魚が確認できれば追いは活発なはず。
あとは瀬やトロ、チャラの選択。天然遡上のある川で、養殖オトリでのスタートは「引き過ぎない」こと。根掛かりしてもオトリを失わない、強い流れにいきなり入れて弱らせないことが基本。
良型に期待
タックルは、9m前後の竿に天上イトを結んだ複合素材の水中イトがお勧め。1.2~1.5号のハリスに7号前後のハリ3~4本イカリ。
なお、解禁後一週間で網が開始になるので、場所選びの際は、そのことも念頭において時間帯によっては浅瀬を避けるなど気をつけるように。ただ、網打ちの人は直接水中を見ているので、かなり重要な情報を持っている。機会があれば情報収集してみるといい。
解禁当初は天然、放流とサイズが混在しているが、8月中旬過ぎからは20cm以上の良型が揃い、9月末の禁漁に向けて、さらに大型化して引き抜きが困難なほどだ。
<週刊つりニュース特別版 APC・乙戸裕之/TSURINEWS編>