タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?

釣り場のトラブルでよくあるのが、ロッドのガイドの破損。とりあえず使えるように、素早く直してしまいたいもの。そこで、今回は竿にガイドを取り付ける簡単な方法を紹介したい。

(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)

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ガイドの補修作業手順

1、古いガイドを取り外す

まず、ガイドの脚の部分をカッターでコーティングと補修糸をまとめて削り取る。この時、ガイドの脚の金属部分をそぎ取る事で竿に傷を付けないようにする。ガイドの脚にかかる補修糸をそぎ取ればガイドは接着されているものの簡単に外れるハズ。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?ガイドを取った跡(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

ガイドが外れたら、ガイドが外れた部分から補修糸とコーティングを剥がす。ある程度は指でも剥がせるし、補修糸の端が出てくれば引っ張ってみるとバラけて外しやすい。こびりついて剥がれない部分は、細心の注意を払いながらカッターではぎ取っていく。竿本体の表面にはさらに強力なコーティングがされているので、下の塗装が傷付かない程度にガイドのコーティングを剥がす。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?表面のデコボコをなくす(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

さらに表面をきれいにするなら、細めのサンドペーパーで軽く削ると良いが、この場合も竿本体のコーティングを傷つけない注意が必要だ。

2、ガイドを仮固定する

ガイドを付ける位置にガイドを仮固定する。ガイドの脚裏に瞬間接着剤をごく少量付けて竿に接着する。この時注意したいのは、1度付けてしまうと細かな調整はきかないので、取り付け位置に狂いがないか(他のガイドとズレていないかなど)しっかりと確認して付ける。取り付けたら、そのまま乾くまで待つ。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?瞬間接着剤で仮止め(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

3、補修糸で巻き付ける

固定したガイドの付け根の方に補修糸を1回転巻き付ける。この時に端糸の上に本線が来るようにクロスさせて、そのまま緩まないよう指で押さえつつきれいに巻き目を揃えて巻く。端糸はそのまま本線の下に入れたままでOK。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?端糸を下にして巻く(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

ある程度巻いたら、端糸の先をカットする。そのまま巻き続けると端糸の先が巻いた補修糸の本線で隠れてしまう。ガイドの脚部分まで巻ききったらそのまま、竿に巻き付ける。この時もあまりデコボコができないように、できるだけテンションをかけて密に巻く事。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?端糸をカット(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

4、巻き付けの仕上げ

補修糸をある程度まで巻いたら、別に10cmほどの糸を用意する。その糸を2つ折りにして、輪を作る。巻く先の方に輪の部分を持っていき、上から本線で5、6mm程度の幅まで巻き付ける。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?別糸を2つ折りにして置き上から巻く(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

最後まで巻いたら緩まないよう指で押さえて、本線の補修糸を10cmほど余裕を残してカットする。カットした補修糸の端を、別糸の輪になった部分に通す。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?端糸を別糸の輪に通す(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

別糸の輪になっていない端(2本)をまとめて引っ張り、本線の補修糸を本線の下から抜いて外へ出せば緩まずに固定できる。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?別糸を引き抜く(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

巻いている部分から出てきた端糸をできるだけ残さないように、ギリギリの場所でカットする。この時、ハサミよりも爪切りでカットするとギリギリでカットしやすい。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?本線の端糸が巻いた中から出た(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

5、コーティング塗装する

補修糸で巻いた部分の上に刷毛でコーティング剤を塗る。この時に1度に多量のコーティング剤を付けると塗りにムラが出るので、薄く何度も塗るように心がける。薄め液で薄めて使えるなら、少し粘度を下げて、薄く何度も塗る方が、補修糸の中にコーティング剤が入るので強度や耐久性が増すハズ。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?コーティング剤を薄く塗る(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

また、塗る時は竿を固定してしまうと、コーティング剤が下に垂れてくるので、できるだけ竿を回転させてコーティング剤の厚みにムラができないよう気を付ける。

タックルトラブル対応術:並継ぎ竿のガイド補修 実は意外と簡単?塗りムラに注意(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

市販の竿に付いているガイドなども強度のあるコーティングがされているのだが、何度も使用しているウチにガイドに負荷が掛かって固定している脚の部分(コーティング剤)にヒビが入ってくる事もある。これをクラックと呼ぶが、塗装のヒビ割れでもあり外出自粛で時間のあるウチに、竿をよく確認してガイドを付け直すのもいいかも。

<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>