身近で釣れる見慣れた魚を自宅の水槽で飼ってみると、釣り人たるもの、非常に心が癒される。さらに魚の行動を見ていると釣りに役立つヒントもかなり見つかる。今回は、海水魚を飼育するために必要なアイテムについて紹介したい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
4、ヒーター
これは特に低水温に弱い魚を飼育する時に必要だが、釣りの対象魚は比較的沿岸の浅場にいる魚が多く、水温の上下動には強い魚が多いので、必須とは言えない。部屋の中に水槽を置く場合は、自然界とは違いあまりに低水温になる事はないだろう。
ヒーターが必要なのは南方系の魚で、珊瑚礁域の熱帯魚などを飼育する場合には必要だ。ヒーターのシステムは、電気で熱くなる部分で水槽の水を温める。センサーが付いていて、温度を設定できるものや、自由に温度設定はできず始めから「27度用」と決まったタイプもある。
釣魚は水温変動にはかなり強い魚が多いと思うが、水温の上下動をできるだけ抑えて、一定の温度をキープする場合には水槽に入れておけば良いだろう。
ちなみにヒーターがあるので、もちろん、高くなりすぎた水槽内の水温を下げるためのクーラーもあるが、こちらはかなり高価である。
5、エアーポンプ
水槽なの酸素欠乏は致命的なので、エアーポンプを入れておくと安心。また、泡が上昇する事で水槽内の海水に流れを生み、水質や温度などを均一にしてくれる。ろ過槽も海水の中へ酸素を供給する役目もあるので、少量の魚を飼う場合や、水槽が小さくろ過槽が大きい(強い)場合は、追加のエアーポンプは不要だろう。
6、人工海水の素
海が近ければ、海水を海から運んでも良いが、真水に溶かす事で人工的な海水ができる、人工海水の素を利用するのが便利。基本的には塩にさまざまな有効成分が入っているので、食用の塩とは違うものである。
水槽の大きさによって使用する塩の量もかわってくるので、水槽の容量を認識して購入しよう。また、人工海水の素が残ってしまっても、そのまま密封して置いておけば後で使えるので心配ない。
7、比重計
人工海水の素とセットで使用するのが、比重計と呼ばれる計測器だ。水に塩分を投入すると、その分水が重くなり、その中に入れたものは浮きやすくなる。海では身体が浮きやすいのと同じ理論だが、その特徴を利用して塩分濃度を計測する事ができる。
比重計自体を水槽内に浮かせるタイプや、海水を中に入れる事で指針がその海水の塩分濃度を指してくれるものなどあるが、特に計測に差はないのでどちらでもOKだが、適当な塩分投入は魚に取っては致命傷となるので、しっかりと適度な濃度を測るためにも必須アイテムだ。