オキメバルと言ってもこれは俗称で、正式にはウケクチメバル、ウスメバル、トゴットメバルの3魚種を指す。直近の釣状と併せて、釣り方のキホンを解説しよう。
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直近のオキメバル釣況
茨城・日立会瀬の弁天丸では12月10日、良型主体に13~22尾。日立久慈のモンロー号では11日、良型メインで頭18尾。同港の明進丸でも受付中。
時期が来れば南房の船宿でも受け付けを開始する。
オキメバルの釣り方
茨城と南房では釣り方が異なる。南房では、60号のビシと天ビンを使ったウイリー仕掛けのコマセ釣りが主流。茨城日立では胴突き仕掛けのエサ釣り。ここでは後者の釣り方を紹介する。
狙うポイント
ポイントは港から20~40分の近い場所に点在。平坦な底を釣る場合があるが、この魚は荒根や魚礁、沈船周りなど、海底に障害物のあるところを好んで集まり、これらも好ポイント。
船長の指示に従って根掛かりに注意して釣ることが大事。アイナメやカサゴなども交じる。
船はメバルが着いている根の上などをゆっくり流す。ポイントが外れるとアタリはなくなるので、合図と同時に素早く投入することが大切。そのためにも、合図の前にエサ付けを完全に済ませ、イト絡みなどがないか点検しよう。
タナのとり方
場合によっては根掛かり防止のため、船長から下まで落とさずに海面からオモリを止める位置の水深が指示されることがある。あらかじめ仕掛けの長さを把握しておき、ミチイトのマークを確認しながら落とし込み、正確な位置で止め、アタリを待とう。指示がない場合はオモリを着底させ、イトフケを取り、さらに1mタナを切ってアタリを待つ。
ベタナギで船の上下動がない時は、時折ゆっくり竿をあおり、誘いをかけると効果的。
アタリ
多くの場合、船は揺れながらポイント上をゆっくり流すので、ホルダーにかけて置き竿にしていても、群れに当たって活性が高ければすぐにゴツゴツと小気味いいシグナルがくる。この時点でハリ掛かりしているので、アワセは必要ない。
アタリは竿先がリズミカルに震える。すぐに巻き上げたい衝動にかられるが、はやる気持ちをぐっとこらえて追い食いさせることが釣果アップのカギ。
最初に掛かった魚が暴れることでエサが躍り、誘いになるので、周囲の魚が次つぎに飛びついてくる。
注意しなければならないのは、エサを食わえた魚は必ず横穴や魚礁内に逃げ込もうとすること。
根掛かりは必至なので、竿の曲がり具合を見ながら、引き込みのあるたびに1~2mずつ巻き上げ、根に持ち込まれるのを回避しよう。仕掛けを失うのは魚を失うのみならず、タイムロスにもなる。
取り込み
取り込みは、仕掛けのサキイトが見えてきたあたりで竿を立てて引き寄せ、上から順に魚を外してはエサを付ける。枝ス間だけを巻き取り、次の魚を外していくと仕掛けが吹き流し状態になるので、すぐに次の投入に備えられる。
この方法が慣れないなら、掛かっている魚すべてを船中へ取り込んでしまう手もあるが、次々に魚を重ねると手前マツリしてしまうので魚を重ねずになるべく離して横平面に置きながら取り込み、同様に上から順に魚を外し、エサ付けを行う。