久しぶりの渓流釣りはシーズン最終月の9月1日。行き先は年券を買った長野県・平谷村である。禁漁直前だが、良型のイワナ&アマゴと戯れることが出来た。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・永田幹夫)
柳川で渓流ルアー釣行
現地到着は午前7時すぎ。本流を後回しにして、まずは支流の柳川に進路を取った。国道153号線に沿う柳川は至る所に駐車帯があるので、上流近距離に釣り人がいないことを確認して、再び下流に戻って別荘地付近から釣り上りを始めた。
当日の水色はササ濁りで、水位は平水の20cm増といったところだ。釣り上りには若干苦労を強いられそうな流勢ということで無理に渡渉はせず、右岸から愛用のアイフィッシュFT5S(ウグイ)をクロスにキャスト。
するとすぐに反応は出た。それはあいにくバラシに終わってしまったが、ヒットポイントは下流岸際のたるみで魚影は良型のイワナである。やはり、強い流れを嫌って退避したような流れに定位しているようだ。
16cmイワナに続き23cmアマゴ
以降は釣り上りながら、最初は歩く右岸の岸際をアップで攻め、そして対岸のたるみはクロスにミノーを着水させ、ジャーク系アクションで流下させつつ誘い出す作戦を試みる。するとファーストヒットは16cmのイワナ。
続く幅広な平瀬ではアップ系の攻めに反応なし。そこでクロスキャストで沈めたミノーをボトムで急激なアクションを始めると、1匹が絡んできて即ヒットだ。慎重にネットインしたのは、秋らしく体の硬化が始まった23cmのアマゴだった。
20cm級のアマゴを追加
その後も20cm前後のアマゴが数匹ヒットし、気を良くして左岸に流入する支流へと分け入っていく。実はそもそもの狙いはこの渓で、早々のアマゴのヒットに期待は断然高まっていく。
ところが進めば進むほど反応が薄くなり、出合いから200mほどの深場では無反応だった。次の深場で反応が出なかったら退渓しようと決めたキャストも不発に終わったため、急な斜面をよじ登り側道を戻ることにする。
山道を1人歩くなかで考察するのは、水量が平水だった支流も、もしかしたら降雨の際は本流よりも出水したのかなと、最下流にだけ魚影があった理由を探ったりするのも渓流釣りの面白さだ。
そうして納得できたころには本流沿いに出て、少し上流から再入渓しようとのぞき込むと、ちょうど真下にルアーの釣り人をみてあらためて車に戻ることにした。
下流域へ移動して27cmイワナ追加
タックルを車内に仕舞い、半分残った紙パックの野菜ジュースを飲み干して次なるポイントに向かう。車を止めたのは同じ柳川の下流域だ。
左岸にコンクリートブロックが沈む深瀬と、右岸の岩盤沿い、それとエン堤下が狙いだ。しかし水量増で流れがかぶったブロック際や下流のカタに反応はなく、岩盤沿いの早瀬をクロスに撃っていくと、白泡の下でミノーを何かが食って下流にラインが延びていく。
いい手応えにヒザも曲がったりしてワクワクドキドキで、最後は水面を滑るように浅場に導いたのは、27cmの丸々としたイワナだった。これは念入りに撮影をし、良型イワナは違う筋の流れにリリースしてさらなる1匹を狙う。
20cmアマゴを追加し納竿
だが、続く岩盤帯の好ポイントに反応はなく、エン堤下も尺クラスの2度のチェイスが消えてしまい、残念無念のエン堤越え。右岸ボサの早瀬も反応が出ず、迎えた橋下の深瀬で20cmのアマゴを最後に柳川を離れることとした。
時刻は11時前。売木村へ抜ける県道沿いの本流にポイントを探すものの、ゆったりした流れには水遊びの家族連れ、狙った入渓点は2カ所とも釣り人らしき車があって、そのまま峠を越えたことで平谷村での釣りは終了となった。
<週刊つりニュース中部版 APC・永田幹夫/TSURINEWS編>