酒匂川は、神奈川県の西部を流れる河川。富士山東麓や丹沢山地を源流に、静岡県の御殿場市、小山町、神奈川県に入ると山北町、開成町、南足柄市、松田町、大井町と流れ下り、小田原市で相模湾へ流入する。静岡県内では、鮎沢川と呼ばれる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)
酒匂川は交通が至便
酒匂川は、暴れ川としてたびたび流域を襲った過去を持つ。近年でも2007年、2010年、2019年と台風の影響を受け、大きな被害を出した。そのたびに川の流れが大きく変わり、釣りのポイントも変わる。
最大の特徴は、交通が至便であること。都心からでも1時間半程度で入川することができる。車では、東名道大井松田IC、小田原厚木道路小田原東IC、西湘バイパス国府津ICから川へアクセス可能だ。
川沿いにはJR御殿場線と小田急小田原線が通っており、電車での釣行も可能。御殿場線の谷峨駅、松田駅、小田急の新松田駅~蛍田駅間が利用できる。加えて、安定した放流量と豊富な天然遡上で魚影は濃く、南関東では人気河川の1つとなっている。
山北地区
釣り場は、大きく分けて山北地区、松田・大井地区、小田原地区の3地区。山北堰堤が魚止めとなっており、それより上流は放流魚のみの釣り場となる。
山北地区(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)山北地区は山間部の渓流の川相で、ひと抱えもあるような石が累々とし、水清くロケーションもいい。川西橋からローリングダムまでの区間は、発電用水を循環使用しているため、水温が高く解禁当初から良型のアユが釣れる。
山北堰堤下流は、足柄橋周辺、高瀬橋下流、岩流瀬橋上流、新大口橋周辺と釣り場が続く。日照りが続くと減水して釣りにくいが、大石が多いため出水後は残りアカが多く、思わぬ大釣りが期待できる。川西橋から上流の河内川は、川幅が狭くなり、片岸からの釣りとなる。
松田・大井地区
東進してきた流れは、松田地区に入ると流れを大きく南に変える。流幅は広く、川底の石も比較的大きく、好ポイントが続く。上流から、文命床止工、新旧十文字橋、足柄大橋、足柄紫水大橋、報徳橋が目印だ。
松田地区(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)文命床止工下流の第二放水路から200m下流のポイントは、この辺りでは唯一の早瀬が100mほど続き、良型が期待できる。新十文字橋上流から足柄大橋下流までは酒匂川のアユ釣り銀座で、いつ入川しても釣り人が多い。平瀬、チャラ瀬の続く釣り場で、初心者や年配の方でも釣りやすく数も出る。
小田原地区
小田原地区は、報徳橋、富士道橋、富士見大橋、酒匂川橋(小田原厚木道路)、飯泉橋と続く。下流へ行くに従い、底石はこぶし大から頭大と小さくなってくる。川の勾配も緩やかになり、平瀬やチャラ瀬、浅トロが続き、泳がせ釣りが主体となる。
オトリをゆっくりと上流へと泳がせると、水深20~30cmの場所で水面が浮き上がるほどのアタリが出ることも少なくない。護岸ブロックや、豆腐石など人工物であっても、流れが変化するようなポイントにアユは着いている。数カ所に送電線が川を横切る場所があるので10m以上の長竿を使用する場合は要注意。
支流の狩川は、飯泉橋上流で酒匂川に合流する一大支流で、遡上の多い年には、川が真っ黒になるほどアユがいる。一方で、コロガシ釣り中心の釣り場なので、トモ釣りでは根掛かりが非常に多く釣りづらい。それでも、松田地区辺りまで遡るとアユとヤマメの混成域となり、流幅は狭いが良型の数釣りを楽しめる。
川相は小砂利底に頭大の石が点在する里川で、平瀬中心の釣り場が多い。そのため中心となるのは泳がせ釣りだ。時間帯によっては20cmにも満たない浅場で野アユが掛かり、水面に飛び出してくる場面もある。そのため、安易に川に入らず、川を目視しながら静かに釣ることが釣果アップにつながる。
<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
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