バスフィッシングにおいて一年で最も大型が狙えるシーズンである春に大スランプに陥ってしまった筆者。後編となる今回は長かったスランプをようやく脱出し56cmのランカーバスをキャッチした釣行の模様と筆者が考えるバスフィッシングの面白さとは何かを伝えていきたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)
目次
懐かしいバスロッドを購入
思うように釣果が上がらない大スランプから抜け出せないまま過ごしたGWの連休。愛知県の実家に帰省した際に立ち寄った釣具店で懐かしいロッドを見かけ購入した。そのロッドとは、高校生の時初めて手に入れたメガバス社のロッド、デストロイヤーF6-69Xである。
記憶ではおそらく1998年モデルだったと思うが、リールシートの形状が特殊で初代アンタレスのクラッチが切れず使えなかった為グリップを改造して使用していた。このロッドは19歳の頃、ロッド1本ストロングな釣りで機動力を生かし足で探すスタイルを覚えるきっかけになったロッドである。
当時のタックルセッティング
ロッド:メガバス社デストロイヤーF6-69X(グリップ改)
リール:シマノ社カルカッタXT100かアンタレスバージョン2
ライン:フロロ12~20lb
当日用意したタックル(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)ルアーはジョインテッドクロー178やITジャックjrなどビッグベイト、クリスタルSやB-カスタムなど3/4から1ozのヘビースピナーベイト、ビジョン110やポインターなどジャークベイト、1/4から1/2ozラバージグ、食わせ用に高比重ワームを用意。
当時の釣りスタイル
当時の釣りスタイルは、まずビッグベイトやヘビースピナーベイトでテンポ良くサーチし広く探っていく。探っていく中で見つけた変化のある場所はリアクション狙いにジャークベイトを投入、カバーやストラクチャー周り、ボトムの地形変化、インレット等ピンポイントはラバージグで攻めて行く。
見えるバスはとりあえず投げるが深追いせず、どんどん歩いて活性の高い魚を探して行くスタイルだった。
プリスポーン見えバス(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)ゲームフィッシングとは
帰省していた為実家でこのタックルを使っていた時の古いアルバムを見ていたら意外に魚は釣っていないことに気が付いた。だが20年経った今でもヒットからランディング、同行した友人との会話など鮮明に思い出せる記憶に残っている魚ばかりである。
最近は釣場で目の当たりにした凄腕小学生やSNSの釣果など人の釣果と比較しネガティブ思考に陥っていた筆者。ゲームフィッシングは釣る事だけが目的ではない「自分の釣りをしよう」と思い直す事ができた。
懐かしいロッドで三重にバス釣行
当日のタックルは先日手に入れた1998年モデルのデストロイヤーF6-69Xにリールがフロロ16lbを入れてあるシマノ社00カルカッタコンクエスト200。
ルアーは昔と同じ系統でジョインテッドクロー178、ITジャックjr、クリスタルS、ビジョン110、ラバージグと高比重ワーム、プラスしてビッグクローラーベイトであるダッジを用意した。万が一の破損に備え予備タックルは用意して釣行した。
釣行先はよく訪れている三重県の河川と野池である。今日は先入観にとらわれず、初めて来たつもりで片っ端からサーチするつもりだ。
テンポ重視のランガンスタイル
早朝から釣りを開始し今までバスを見かけなかった場所もチェックしていく。3ヵ所目に入った小規模河川で見つけた45cmクラスがラバージグにバイト、バラシてしまうが、今まで手を着けなかったポイントでのヒットであり次に繋がると前向きに考える。
その後も早いテンポでランガンして行き、見えても食わないバスは早々に見切っていく。見切る事で最近のペースを考えると1日はかかったであろう範囲を半日でチェックした。
40cm級バスをキャッチ!
迎えた昼前、いつもはパスしていた浅い小規模河川も試しにチェックして行く、岸際のカバーをラバージグで打って行くとバイトが来て40cm弱だがキャッチに成功。サイズに関係なく自分の釣りで釣れた1匹には嬉しいものがある。その後も粘らず撃てるカバーだけ手早く探り移動する。
ラバージグにヒット(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)コンタクトポイントを発見
次に向かったのはよく訪れるクリアウォーターの中規模河川である。いつもはやらない駐車スペースから離れた場所も歩いてチェックしに行くが反応は無かった。車へ戻る帰り道、岸際に複数でいるビッグバスを発見、少し離れてキャストするがチェイスはない為、もう一度そっと近づいてみたが逃げる様子はない。
普段ならこちらの存在を察するとすぐに逃げて行くフィールドなのだが、しばらく観察した様子からこの場所がスポーニングに入る前のコンタクトポイントになっていると判断した。
ルアーに反応しやすい
ここで簡単にスポーニングについて解説すると、コンタクトポイントとは産卵場所となるシャローへ行く前にバスが活動の拠点とする場所のことである。
プリスポーンのバスが集まりテリトリー(なわばり)意識が強くなる為食性より威嚇、攻撃性でルアーにバイトする。小さいルアーより大きいルアーに反応することが多いのが特徴である。
56cmランカーバスをキャッチ!
とはいえ激スレクリアウォーターフィールドである。簡単には行かないと思っていたが、手持ちの中から選んだイマカツ社ジャバロン150に見えている中で一番デカイ奴があっさりバイトしてきた。
しかし甘噛みでスッポ抜けてしまう、ワームは半分に千切れたがそのままキャストすると再びゆっくり近づいてバイトして来た。今度はフッキングが決まり、強烈なファイトをいなす。
半分にちぎれたワームにバイト(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)ランディング時ネットに岸際のブッシュが絡まり苦労したが、キャッチに成功したのは56cmのランカーバス。長かったスランプの苦悩が一瞬で消え去る感動の1匹であった。
計測したら56cm!(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)産卵を控えている為撮影も短い時間で済ませリリースする。
ナイスプロポーション(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)60クラスバラすもポジティブ
その後最小サイズの35cmクラスのバイトはフッキングせず周囲にいるランカーサイズを狙って行く。暫くして45cmを追加、ルアーをラバージグに変え50オーバーを食わすが掛かりが浅くバラシてしまう。続けて新しく入ってきた60クラスのモンスターサイズもあっさり食ったがバラシてしまう。
残念だが巻物用にトルクを重視したローギアリールだし仕方ないと気持ちを切り替える。だが、次に食ってきた45cmクラスもバラシてしまい、なんとかジグで1匹は釣りたいと粘った末に49cmをキャッチに成功した。この魚も丸々とした素晴らしいプロポーションであった。
49cmのバスも(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)気が付けば夕方を迎え、十分満足の行く釣果である為ロッドを仕舞う事にした。当初予定していたストロングスタイルとは少し違うが足を使って広く探った結果得られた釣果で思い出に残る釣行になった。
自分の価値観で釣りを楽しもう
釣果を競うトーナメントでもない限り釣りは自己満足の世界で1匹の価値は人それぞれである。
大スランプから迷走し他人の釣果と比較してしまい満足できていなかったが、リザーバーで約1ヶ月ぶりにキャッチしたバスや春の紀の川攻略、外道ではあるがコイやニゴイ、キビレも思い出に残る魚であり、冷静であれば十分楽しめていたはずである。
釣りにおいてスランプとは釣果に拘りすぎるあまり楽しさを見失っている状態なのかもしれない。情報が溢れる時代、他人の釣果を気にして自分の釣りを見失わないように注意したい。この先も末長くバスフィッシングが楽しめるようルールとマナーを守って安全第一で釣行して頂きたい。
<稲垣順也/TSURINEWSライター>


