冬の河川ではシーバスは釣れない？そう思っているアングラーも多いだろう。ただ、条件と場所を絞り込めば本命をキャッチすることも可能だ。注意点も含めて解説しよう。
（アイキャッチ画像提供：TSURINEWSライター・檜垣修平）
シーバスの適水温
秋のハイシーズンが終わって冬が進むにつれて水温がぐんぐん下がると、多くの魚がそうであるようにシーバスも釣るのが難しくなってくる。河川に入ってきていたシーバス達はその多くが海に帰って行ってしまい、産卵時期にもなるので陸っぱりから届く範囲のシーバスは間違いなく減る。
水温が下がりシーバスが減るとメバルが釣れ出す印象だ。Google先生に聞いてみたところ、シーバスの適水温が14〜18度でメバルの適水温が9〜14度なので、まあイメージ通りなのだろう。
冬に仕留めたシーバス（提供：TSURINEWSライター・檜垣修平）冬は絶対数が少ない
適水温を下回ると釣りにくくなるのは間違いないが、釣れないわけでも無い。経験則だが、シーバスの優先順位は快適な水温＜エサだと感じる。冬であろうと、シーバスも食事をしなければ生きて行けない。水温がたとえ低かろうが、そこにシーバスが居てベイトが居るなら釣れる可能性は大いにある。
問題なのは秋のハイシーズンの時と比較するとシーバスの絶対数が少ないという事だ。そしてエサとなるベイトも減る。秋はシーバスも多いがベイトも豊富なので、エサは居るけどシーバスが居ない……ということも珍しくない。となると、ポジティブに考えれば冬はベイトを探し出せればよりシーバスに近い……のかもしれない。
冬は温排水絡みが定番
更に超ポジティブに考えると、冬はポイントが絞りやすくなるとも言える。水深が深い場所では水温が安定するのでシーバスが居残っている可能性が高い。
更に冬シーズン鉄板の場所は温排水絡みで、他の場所に比べそこだけ水温が高くエサとなる生物が集まるのでおのずとシーバスも集まってくるというわけだ。工業地帯だと温排水が出ている場所は結構多いだろう。
温排水エリアをウェーディング（提供：TSURINEWSライター・檜垣修平）温排水が出ていると外気との水温差が大きいのでまるで温泉のように湯気が立っているのが見られることもある。温排水周りでウェーディングして腰まで水に入っていると水の中のはずなのに下半身の方があったかいぐらいだ。
注意点としては、温排水が出るという事は何かしらの工場だったり発電所があるような場所になるので立ち入って良い場所なのかどうかをしっかり確認しておくこと。そして、釣れるスポットが限られるので多くは無いがライバルも集まってきやすいという事だ。
ドシャローでも釣れる場所はある
真冬で温排水絡みでもなく、水深もないポイントで何故か釣れる場所はある。私も何か所かそういう場所を知っている。干潮になると向こう岸に渡ってしまえるくらいの水深なのに何故か釣れる。そういうところはベイトが居ないように見えて、実はマイクロベイトが居たりする。
ボイルしたりはしなくても、常夜灯の明暗付近で小さい生き物が跳ねていたらその下にはシーバスが居るかもしれない。エサに乏しい冬だからこそベイトフィッシュが居るのなら水深が浅くともやってみる価値はあるだろう。冬はシャローを捨てる人も多いので竿抜けポイントになっている可能性もある。
マイクロベイト（提供：TSURINEWSライター・檜垣修平）
＜檜垣修平／TSURINEWSライター＞
