暖かいのはいいことだが、雨が全く降らない。河川は超渇水で、淵の最深部まで見通せ、警戒してか魚の姿はない。昨年7月のゲリラ豪雨は、わが人生の中で最大規模の災害だった。それだけでなく、例年以上にあった台風の直撃で魚たちが心配だが、たくましい彼らのことだから生き残ってくれていると思う。今回は岐阜県下呂市の益田川漁協管内の紹介をしたい。
放流の状況
放流実績は5月にアマゴ稚魚20万匹、10月にイワナ稚魚4200匹、11~12月に卵26万粒を全ての河川に放流したとのこと。イワナの放流が少ないのは、猛暑によって稚魚が死滅した影響だとのこと。今年度はその分多く放流する予定だそうだ。
また成魚放流も一部の河川で行っている。小坂川ではひめしゃがの湯館付近、大洞川では共和橋上下流、山ノ口川では清流広場、竹原川では宮地地区の清水橋上下流。3月1日の解禁日には小坂川と山ノ口川のみに放流され、他の河川は解禁日以降になる。
ヒレピンアマゴは?
また、河川状況などで放流が変更になる可能性があるので、釣行時には漁協に確認してからお勧めだ。腕慣らし足慣らしを兼ねての釣行に、放流アマゴはちょうどいいターゲットだと思う。
ヒレピンアマゴについてだが、益田川本流の魚はダムの影響で水温の上昇が遅いため、目覚めが遅く4月からが本番。幅広でワンサイズ大きいアマゴがサオを曲げて暴れ回る。
解禁当初小坂川上流部は、いくら暖冬といっても雪崩や雪代による増水のリスクが高く、不慣れな人は遡行に十分な注意が必要だ。
釣りポイント
小坂地区の益田川は入川しやすく釣り人も多いため、ワンランク細い仕掛けで挑みたい。しかし例年尺イワナの実績もあるポイントなのでご用心を。
漁協管内はかなり広く、上流部が雪などで釣行できなくても下流部へ逃げることもできる。萩原地区は足場が良く遡行が容易なため、大場所を長ザオでじっくり攻めたい。
門和佐川、輪川は度重なる洪水のため大きな石が埋まってしまい、小砂利の多い状態になってしまったので、実際に釣行してみないと分からないだろう。
竹原川、乗政川は5mクラスのサオで、テンポよく釣り上れば釣果も上がるだろう。アマゴとイワナが釣れるが、アマゴが主体。大型は少ないが、ヒレピンのきれいな魚が釣れる。リリースサイズが多いので、体長制限を守って乱獲を防ごう。
待ちに待った解禁日、マナーを守って大いに楽しもう。
<週刊つりニュース中部版 APC 細江太 /TSURINEWS編>