テーマは「椎の木湖のデカベラを狙う!」。2号桟橋331番で竿18尺両グルの底付近から完全宙に転向したが、釣れども大型は交じらず。最後の手段として吉田が選択したのは上だった。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
新ベラが交じらない
11月26日(火)、椎の木湖の2号桟橋釣り座331番で、竿18尺両グルテンのなんちゃって底(底ギリギリ)で始めるも、2時間打ってほぼノーピクの吉田。
これはマズいと底付近の釣りを断念し、竿とエサはそのままで、タナ2本前後の完全宙釣りで再起を図る。するとやはり魚は上にいたようで、再開早々からウキが動くようになった。ところが釣っても釣ってもお目当ての大型が姿を現さない。
「やっぱり写真は撮ってくれないんですね」
当たり前でしょ。その程度の魚で喜んでいてはお得意さまに申し訳が立たない。オーダーは、最低でも先日の大型大会優勝者の記録突破だぜ!
「1850gかぁ。1200g前後では、まだまだほど遠いなぁ」
でもアタリは出てきたんだから、そのうち釣れるんじゃない?
「ボクもそう思ってやり続けているんですが、さっきからちょっとおかしいんですよ」
おかしいとは?
「新ベラが1枚も交じってこないんです。大会で釣れたのはおそらく新ベラでしょうし、その記録を上回るとなればサイズはともかく新ベラが釣れてこないと難しいと思うんですよ」
でも今回のノルマは新旧お構いなしだよ?
「そうなんですけど旧ベラで1900g以上というのは両グルテンではほぼ実現不可能です」
セットエサも持ってきてないし、これって八方ふさがりってこと?
「いえ、まだやれることはあるはずなので、いろいろやってみます」
ポイントを休ませる
ハリス長、ウキの浮力、エサのブレンドなどを模索し続ける吉田ではあったが、正午までの最大は1300g台でしかも旧ベラ。言葉は悪いが時にガサっぽい魚も交じり、これではノルマは達成不可能の雰囲気が濃厚となってきた。
「ちょっと頭を冷やしてきます」
釣り座を離れ知人の釣れ具合を偵察しつつ、ポイントのリセットを図る。数釣り勝負ならこんなことはやってられないが、大型勝負であればポイントを休めることも時には必要な策ではある。
その間、記者は朝から続けていた竿19尺両グルテンの底釣りを楽しんでいた。朝は吉田同様にアタリがなかったが、ここにきてポツポツだがアタリが出始めた。しかし期待の大型は顔を出さず、それどころかヘラアタリがなくなるとマブナや小ゴイがハリ掛かりしてくる始末。吉田が見切ったのは正解だったようだ。
正確ダナは1本半弱
20分ほどで釣り座に戻って来た吉田。そのまま再開するのかと思われたが、何やらウキ下を大きく動かしている。
「浅ダナをやってみます。ここまで1回も手を出さなかったタナなんですが、もしかしたらと思って」
タナは1本半弱。まさにイチかバチかの大勝負に出たわけだが、これが何と当日の正解!
アベレージサイズが格段によくなり、吉田が大型狙いであればぜひものの話していた新ベラも交じりはじめた。そしてついに14時すぎ、1950gをヒットさせることに見事成功した。
何だぁ、タナは上だったんだ!よくぞひらめいたじゃない。
「偶然です。もうこれしか残ってないなぁとやってみたまでなんです。でもハマってくれてうれしいです!」
でもなんで最初からやらなかったの?
「上は旧ベラのガサが多いかなって思ってたので除外してたんです。ですがそれは短竿セットの話しで沖打ちの両グルなら違う魚が狙えるものなんですね」
まあいずれにしてもこれでノルマ達成だね。おめでとう。なお当日の釣果は34枚38.89kgで、全体では8位だった。
次回は「真冬の野釣りでやらかした!?」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>