釣りに興味がない女性に釣り竿を持たせてみた 「絶対に笑ってはいけない」が鉄則?

釣りに興味がない女性に釣り竿を持たせてみた 「絶対に笑ってはいけない」が鉄則?

釣りに興味がない21歳の女性にアジングロッドを持たせ、基本的な持ち方や使い方を教えた。室内でレクチャーしたが、初心者ならではの握り方に苦笑しつつも、なんとか正しい持ち方を習得。徐々に手応えを感じている様子に成長がうかがえる。ただし、メバリングの説明にはピンと来ていないようで、実釣での体験が効果的だと感じた。興味を失わせないために、今後は慎重に進めたいと考えている。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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釣りに興味がない女性に釣り竿を持たせてみる

先日から、若い娘さんを釣りの世界に引き込もうとしている。折しも私の主たる釣りのライトゲームが最盛を迎えようとしているので、最低でも簡単なメバリング、最大を望むならアジングまでやってもらいたい。

その前に道具の使い方のレクチャーだ。まるっきりの初心者に(無理やり)竿の持ち方などを教えていると、「こんなこともわからないのか」と、少々虚しさのごときを感じないでもない。しかし本人曰く面白くなってきた、らしい。

ロッドの持ち方をレクチャー

今回、21歳の娘さんに握ってもらったのは、アジングロッド4.10ftのロッド。150cmジャストくらいと、なんと彼女の身長そのまま。ただ室内で持たせたので、2ピースの手元部分だけだ。

室内なので、落とされても大したダメージはいかない。よって本気のセッティングでいく。4.10ftのロッドも去年買ったばかり。1000番リールは私が死ぬまで手放さないと決めている銘機。じゃあ、自由に持ってみてください、と言ったところ……。

グリップ下全握りになりがち

おお、おお。そうだそうだ、そうなる、と苦笑がこぼれる。

釣りに興味がない女性に釣り竿を持たせてみた 「絶対に笑ってはいけない」が鉄則?グリップ下全握り(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

「何がだめなんよ」と彼女。
「いや、そういう持ち方ではない」と私。

すでにこの時点で半ギレされている。しかし考えても見てほしい。これは逆に若い娘さんからたとえば美肌写真アプリのことで、「そんなんもインストールしてへんの?どんなスマホ音痴やねん」と笑われているようなものだ。つまり私の態度は相当に失礼。

もちろんこのままではリールのイトを指にひっかけてスローすることができない。こう、リールフットを挟み込むようにして握るんだよ、と自分の手に持ち替えて見せてみると「わかった」と素直な返事。

正しい握り方を教えてみた

ひとまず教えたのをそのままコピーしてもらうと、ちょっと残念なことに(言い方悪くてすみません)。

釣りに興味がない女性に釣り竿を持たせてみた 「絶対に笑ってはいけない」が鉄則?がちゃがちゃの状態(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

「よし、じゃあ、ロッドを左で持ってみよう」
「なぜ?」
「右手と左手に別々の役割を与えたほうがいいの」
「へえ。…、おっ、しっくりきた」

釣りに興味がない女性に釣り竿を持たせてみた 「絶対に笑ってはいけない」が鉄則?いい感じに握れるようになった(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

どうやらキテる感がビビビ。見ていてもなかなかサマになっていると思う。「なんか釣れそうやね」と疑問形にならない感じの言い方で確認された。「本当に簡単な対象魚なら、一日で絶対釣れる」と私は励ます。11月のメバリングデビューを目指しているのだから、こっちも本気だ。

メバリングのセオリーを話すと「?」

ここで色気を出して、メバリングについて軽く紹介した。

「夜、日が暮れてから、表層といって、海のすごく浅いところを、ワームという疑似餌で引く。するとメバルが勝手に食いついてくる。ちなみに使う仕掛けは、どれもすごく軽く、そして細い」

ここまでなら感覚的につかんでくれるかと思ったが、「?」という顔をされたので、私も気まずくそこまでで引いた。これは語るより、現場に連れていって、実際に一尾釣らせてみてほうがいいだろう。魚がかかったときの、「え?なになに?」という反応が目に浮かぶ。

「力みを抜くこと?」と自分から言うまでに

「あれやろ、ちょっと力んで見えるんやろ」と彼女が言った。確かにその通り。力んでいる。海でごく弱く握ってキャスト時にそのまま放り出されても困るが、アタリをとるコツは力みを抜くことにある。

釣りに興味がない女性に釣り竿を持たせてみた 「絶対に笑ってはいけない」が鉄則?多少力みを感じる(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

「力みを抜くことやね」と自分で言って、彼女はそこでロッドを置いてしまったので、今日はここまでとなった。

女性に釣りを教える際、「絶対に笑ってはいけないのだ」という実感を得た。ただでさえ興味があるかないかギリギリのことをやらせているので、その上何かイヤったらしいオヤジ笑いでもしたら一瞬で相手の気が萎える。

ともあれ竿の握り方のマスターまでは、意外にすんなりといった。ただ実釣となるとキャストからリトリーブから、まだ教えることはある。飽きられないように進めていきたい。

<井上海生/TSURINEWSライター>