埼玉県大里郡寄居町の溜池を源とする市野川は、大きく蛇行しながら南下し、比企郡川島町で荒川と合流する約38kmの一級河川。ヘラの放流は長い年月おこなわれていないが魚影は濃い。今回は数あるポイントのなかでも、車でのアクセスがいい東松山市と比企郡吉見町の境にある慈雲寺橋周辺を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュースAPC・若松恵治)
市野川の概況とポイント
市野川は全体的に水深が浅く、ある程度の水深のあるポイントならヘラが釣れる可能性が高い。
おもなポイントは、慈雲寺橋の上流だと吉見町側にある横見排水機場の吐き出しから下流と、そこから100mほど上流の笹薮前と呼ばれる場所。
慈雲寺橋下流は、橋から100mほどまでが釣りになるポイント。さらに橋から500mほど下流にある新江川との合流点と、その下流にある江綱橋までとなる。
川幅は広いところで20mほど。基本は、吉見町側の左岸からの釣りとなる。水深は1mもないと場所が多く、下流の江綱橋の上流部だけ3~4mと深いポイントがあるだけ。
慈雲寺橋周辺の盛期は12月から5月の上旬くらいまで。これは釣り方が基本的にドボンの釣りになり、底釣り中心になるためヘラが宙層に浮きだすと釣りづらく、さらにジャミも含めた他魚種が多く動き出すからだ。
1~2月の厳寒期は厳しい時も多いが、春先はヘラの動きもよくなり、ポイント次第で数釣りも可能。釣れるヘラのサイズは尺1寸~尺2寸が平均で、時には40上も期待ができる。浅い釣り場のため、掛かった瞬間に沖へ走る良型を堪能してもらいたい。
その他の注意点
ポイントはジャカゴになっているため、滑りやすいので注意してほしい。特に雨が降った直後などは危険なので滑りづらい靴を用意したり、10mほどの適当なロープを持参してくと便利だ。
また当然ながらゴミの持ち帰りは厳守。さらに今期は工事のため、横見排水機場から上流には車では入れない。笹薮前などでやりたい時は、橋下にある広いスペースに車が置けるので、そこから歩くようにしよう。
釣り方とエサ
流れ川のため、外通しや中通しのいわゆるドボン釣りが基本となる。竿の長さはポイントにも寄るが21尺くらいまであれば十分で、真冬でも15~18尺くらいまであればいい。
基本的に流れは弱く、大雨が降った後とかでなければ、オモリは0.5~1号で止まる。ウキもカンザシウキでなくてもよく、トップが長めのウキならいいだろう。
仕掛けは道糸が1~1.5号、ハリスは道糸に合わせて0.5~0.8号くらいで長さは20-30cmや30-40cmほど。ハリはプロストの7号を基準に使っているが、よほどの食い渋りではない限り、極端に軽いものは必要ないだろう。
エサはバラケにグルテンのセットか両グルテン。基本的には回遊してきたヘラを釣るイメージなので、エサの打ち過ぎずに注意しよう。
<週刊へらニュース週刊へらニュースAPC・若松恵治/TSURINEWS編>
市野川
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