釣りでよくある○○すると釣れない系の話。よく聞く話ではあるが、実際自分が体験した事はそんなに多くない。しかしもしかすると本当かも知れないのでそれ系の事は迷信だとしても無意識に避けるように行動していることが多い。今回は「バラすと釣れなくなるは本当か?」を検証してみた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター檜垣修平)
魚はバラすと釣れなくなる?
前提として、そもそも釣りは全く同じ状況に巡り合うことがない自然との遊びなので比較して検証することはできないのだが、その行動から起こりうるひとつの可能性として読んでもらえると嬉しい。
バラすと釣れなくなる、の代表例と言えばシーバスじゃないだろうか。
それまで盛んにボイルしていたのにバラした途端にピタッと静かになる。バレた魚が危険を他の魚に伝えて群れが沈んでしまうらしいが、それっぽいことに遭遇したこともあればバラしにバラしまくっても釣れ続けたこともあるし、場所と状況によるのだろう。そもそもバラすのが日常茶飯事なシーバスゲームで「バラすな」というのが土台無茶な話である。
よって、今回はライトゲームの代表選手アジで検証してみることにしよう。
その場で逃がすと釣れなくなる?
アジングでは釣ったその場でアジをリリースすると群れが逃げてしまう、という話を聞く。バラした場合も同様で、釣られている魚に何匹かついてきたアジもバレた瞬間にどこかに消え去ってしまうので、バラすもしくはリリースによって変なプレッシャーが掛かるのはあながち間違いではないのだろう。
ではさっぱり釣れなくなるか?というと、うーん、1匹どうこうした程度ではあまり差を感じたことはない。そこで、たくさん釣り溜めて一気にリリースすることにしてみた。
20匹まとめてリリース
場所はよくある漁港の常夜灯の下。見える範囲には浮いているアジの群れも見える。
さくっと釣れてくれた。最初の1匹なので特に苦労することなく釣れた。その後も釣れ続け、1時間程で20匹ほど溜まった。これだけ釣れるので見えない所に結構たくさんアジはいるようだ。
まだまだ釣れ続いているが、釣れなくなってからやっても意味がないので名残惜しいがここでこのアジを一気にリリースしてみよう。果たしてどう変化するか。
当たりが激減
まだ釣れ続けているポイントへ、釣ったアジ約20匹を一気にリリースした。すると、さっきまで見えていたアジの群れが消えてしまった。見える範囲の近くにいたアジの群れはバケツから落ちる水の音に驚いた可能性もあるが、とにかく消えてしまった。
さっきまでと同じジグヘッドとワームで釣りをしてみると、なんとアタリが一気に遠のいてしまった。一投1匹ペースだったのに、三投に1バイトくらいにまで落ちてしまった。しかも表層で釣れていたのに中層~ボトムまで沈めないとアタらなくなった。これはたしかに、リリースもしくはバラシによってその後の釣りに多少なりとも悪影響が出ると言っていい検証結果だろう。
今回はこういう結果に終わったが、20匹まとめてリリースした結果なので1匹リリースした程度でここまでの影響は出ないだろう。しかし、たくさん釣りたいならなるべくバラさずに、かつその場でリリースせずにとりあえずバケツで活かしておいた方が得、かもしれない。
<檜垣修平/TSURINEWSライター>