三重県鳥羽市菅島のKAIEIMARUにお世話になって、志摩沖へトンジギゲーム。3時間ノーヒットの苦行の時間もあったが、流すラインを少しかえた船長判断が大当たりし、本命4匹を手にすることができた釣行をリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)
ジギングでビンチョウマグロ狙い
2月4日、ボウズ上等!の友人2人と連れだって、昨年開業された三重県鳥羽市菅島のKAIEIMARUにお世話になって、博徒が集う志摩沖へ向かった。
例年よりも青物の好調が継続している冬の伊勢湾界隈。サワラが少なめなのはご愛嬌だが、ワラサ、ブリクラスが泳がせ、ジギングともにまだまだ釣れ盛っているとあって、連日大にぎわいだ。しかし2月の声を聞くとルアーマンがソワソワしてくる釣り物がもう1つ。ビンチョウマグロ(ビンナガ)ジギング、通称トンジギだ。
2~3月は小トンと呼ばれる10kg未満の群れが近場の志摩沖で狙えるため、敷居は低く釣果が出る可能性も高い。とはいえマグロはマグロ、ボウズが嫌なら行ってはイケナイ近海の釣りの筆頭だ。
3時間ノーヒット
出船場所の赤崎岸壁でタックルを積み込むと、船は1時間半かけて志摩方面へひた走る。予報通りの爆風だが、波にすわりのいい船はロールも少なく、前後のキャビンで爆睡だ。エンジンスローでキャビンから出てみると10m超えの風。しかしドテラ流しのトンジギには好条件なのだ。
PEライン4号、リーダー80lbのタックルに400gのジグで理想的な角度で探っていける。まずは150m出して50mジャーク、次は200mまで出して50m、さらに250mまで出して回収。
全力でガンガンとジャークする必要はなく、ゆったりとした普通のワンピッチで問題ない。ヒットがなくても、根気よく諦めずにジグを海中に入れておけた者に幸運は訪れる。訪れないドSな海も嫌いじゃない私だが、開始から3時間ノーヒット。船中で心を折られるお客さんが続出する。
突然の時合い到来
ここで寛都船長、少し流すラインを変えて再スタートの合図。風は収まらないので、1投目から200m出して探ってくる。釣りってこんなもん、唐突にドSの海が返事をした。
巻き回数とライン角度から150m前後とタナを伝えると、ミヨシの2人も連鎖でヒット。大急ぎで取り込むと6kg前後の小トン。疲れただの、腕が壊れただの、お腹減っただの、ブーブー言ってうるさかった友人2人も、目の色を変えてジグを放り込む。
「誰かが釣れてから行動するようなハイエナ釣法は通用しねーんだよ!」、「ヒットー!」、「私も食ったー!」、「ムキー!ハイエナ釣法無敵やん!」。やっぱ釣りってこんなもんだ。