天気図には徐々に西高東低の気圧配置が見られ始め、日本海側は波が高くなる日が多くなってくるころ、面白くなってくるのが磯でのシーバスフィッシングだ。磯での釣りは大変であるが、1匹の価値が高く満足のいく釣行となったのでレポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・小松大祐)
越前海岸の磯でシーバスゲーム
波高予報を見て釣行したのは11月20日と11月26日。フィールドは福井県越智園長の越前海岸で、越前岬より北側の磯場が広がるエリアとした。
磯場で釣りをするのであれば、波高の目安として2m以下としている。経験上、それ以上の波高だとかなりの危険を伴うし、ルアーのコントロールもかなり難しくなってくるためお勧めしない。
この釣りは危険を伴うため、釣りをする前に準備は万全に。私は靴を磯用のウエーディング用スパイクシューズ、また最悪落水したときのため、ウエットスーツを着用している。もちろんライフジャケットは必ず着用すること。グローブ、帽子なども忘れずに。
サラシを狙う
釣行日は両日ともに波高2m前後。フィールドに立つと波が岩場にぶつかって白い泡、いわゆるサラシが目の前に広がっていた。シーバスはサラシがあると警戒感が緩み、サラシの下でどう猛に小魚などを捕食している。そこにルアーを投げ入れてシーバスを狙う。ダイナミックさとスリルがこの釣りの魅力だ。
準備ができたら磯場に下り、サラシが広がっている部分にルアーを投げ入れる。サラシの中では流れが複雑になっているため、あまりルアーを巻かずに自然に流れに同調させた方が魚からの反応がいいことが多い。
水深のあるサラシが広がっているエリアにルアーを何回も通すが、ベイトフィッシュが寄っていないのか、なかなか反応がない。
シャロー狙いズバリ本命的中
次に浅いエリア、いわゆるシャロー帯に狙いを変える。シーバスは水深50cmもあれば、小魚を追ってシャローに入ってくる。サラシが広がるタイミングを見計らってルアーをキャスト。波が作りだす流れに逆らわずにルアーを漂わせるように流すと、手元にゴンッという反応が。
アワセを入れてリールを必死で巻く。水中には大きな岩がゴロゴロと点在しており、根に巻かれたらラインブレイクは避けられない。リールのドラグはきつめに設定し、ロッドでポンピングしながら魚を浮かせて一気に寄せる。ここで一切のためらいは許されず、多少強引でも魚を寄せる必要がある。足元まで寄せて魚を抜き上げると、銀色に輝くシーバスだった。
サイズこそ60cm程度と大型ではなかったが、磯でシーバスを釣り上げることは格別にうれしい。写真だけ撮影してリリース。堂々と波間に消えていくのを見届けた。