秋磯シーズン真っただ中の上甑島・里。まだ水温が高く、夜明け前は夏魚のシブダイを釣り、日中はイシガキダイを狙う〝リレー釣り〟が面白い。10月2日に釣行した時の様子をリポートする。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
カゴ釣り&ブッコミ
里のシブダイやイシガキダイは夏から秋によく釣れる。シブダイは夜釣りでの実績が高く、オキアミボイルやキビナゴをエサにしたカゴ釣り。イシガキダイは日中、ガンガゼをエサにしたブッコミ仕掛けで狙う。
いずれも例年通りの釣果が出ており、今のところ衰える気配はない。
リレー成立なるか
当日は午前5時前に現地に着いた。海上はナギだが、北寄りの風が冷たくて肌寒い。双子島や松島などから順に釣り客を下ろし、私は最後に里港近くの地磯に渡った。
ここに渡るのは今季2回目。9月上旬に渡礁した際はシブダイとタバメ(フエフキ)を1尾ずつで、イシガキダイは不発。あまり芳しくなかっただけに、今回はリレー釣りを成立させたい。
渡礁後は即準備へ
磯に渡るとすぐに準備に取りかかった。カゴ釣りのウキはケミホタルが装着できる遠投カゴサビキ、ハリは軸長で強固なカット真鯛をチョイス。オキアミボイルをカゴに詰め、キビナゴをハリに刺してすぐに投げられるようにセット。
一方、イシガキダイは袋から取り出せばすぐに使える石鯛ワイヤーを選び、捨てオモリ式のブッコミ仕掛け。エサのガンガゼはウニ通しを使ってハリに付け、手返しよく攻めるために3つ用意した。
カゴ釣り開始もイスズミ連発
まずはカゴ釣りを開始。サオ1本ほどのタナを取り、15mほど先から探りを入れた。仕掛けがなじみ、サオを大きくあおってオキアミを海中にばらまく。すると1投目からウキがゆっくり沈んだ。
アワセを入れるとさほど手応えはなく、上がったのはエサ取りのイスズミだ。そのまま手返しを続けたが、どこに投げてもイスズミばかり。
エサ巻き奏功しシブダイ&タバメ
そこで市販のエサ巻き(通称・ストッキング)でキビナゴをグルグル巻きにした。その1投目、ウキが勢いよく海中に消えた。
アワセを入れると同時にサオがきしみ、かなりの引き。リールを力強く巻いて寄せると水面を激しくたたく音が響いた。強引に抜き上げたのは50cm近いシブダイだった。
エサ巻きが効いたのか、魚信は続いた。同型のシブダイとタバメ(フエフキ)を追加し、40cm近いアカハタも交じる。いきなりの時合いにクーラー満タンを期待したが、空が白み始めると急にアタリが途絶えた。